10日の日経平均は4営業日続落。178.68円安の29106.78円(出来高11億5000万株)で取引を終えた。9日の米国市場の下落や円安一服などを背景に売りが先行して始まった。その後も、米国では消費者物価指数(CPI)の発表を控えているほか、中国では中国恒大集団が3本のドル建て債の利払いで30日間の猶予期間が10日に終了することから、中国不動産リスクへの警戒感が強まった。上海、香港市場では1%を超える下落場面が見られたことも持ち高調整の流れに向かわせ、大引け間際には一時29079.77円まで下落幅を広げた。



東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄が1200を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、パルプ紙、海運、その他製品など8業種が上昇。一方、ゴム製品、空運、鉄鋼、非鉄金属など24業種が下落(変わらず1)した。指数インパクトの大きいところでは、NTTデータ<9613>、ネクソン<3659>、中外薬<4519>、KDDI<9433>、バンナムHD<7832>がしっかりだった半面、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ファーストリテ<9983>、テルモ<4543>が軟化した。



前日の米国市場は、10月生産者物価指数(PPI)が引き続き高水準となったため、インフレへの警戒から利食い売りが先行。主要株価指数が反落した流れを受けて、東京市場では主力株中心に売りが先行して始まった。その後も米株先物が下げ幅を広げたほか、中国や香港などのアジア市場の株安もあって、次第に売りが膨らむ需給状況となった。一方、このところ軟調だった海運株は反発し、通期業績予想を上方修正した日産自<7201>、強気の格付けが好感された三井ハイテク<6966>などが堅調だった。



関係者からは米国のインフレに対する警戒感が拭えないとみている向きが多く、今夜発表される米CPIの結果と米国金融市場の動きを見極めたいとの雰囲気が強まっていた。なお、食品とエネルギーを除くCPIの市場予想は前年同月比4.3%増と9月の4.0%増から小幅に伸びが加速することが想定されている。