11日の日経平均は5営業日ぶりに反発。171.08円高の29277.86円(出来高11億9000万株)で取引を終えた。前日の米国株安を映して売りが先行して始まったものの、「中国の不動産大手、中国恒大集団が利払い期限を迎えた社債利払いを実施した」と伝わったことで、目先の中国リスクが和らぐ格好となり買い戻しの動きが強まった。前場終盤には一時29336.03円まで上げ幅を広げた。ただ、明日のオプションの特別清算指数(SQ)算出を控えた持ち高調整の動きなどもあり、後場に入ると、29200円〜29300円水準でのもみ合いが続いていた。



東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄が1200を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、非鉄金属、倉庫運輸、卸売、その他金融など23業種が上昇。一方、石油石炭、鉱業、建設、食料品など10業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、テルモ<4543>が堅調。半面、資生堂<4911>、アサヒ<2502>、KDDI<9433>、バンナムHD<7832>、ネクソン<3659>が軟化した。



中国政府当局がこの日、不動産分野のM&Aについて、3つのレッドラインと呼ばれる不動産部門の負債比率規制を緩和するよう求めたと伝わったことで、中国リスクを後退させる要因になったようだ。ただ、午後に入ると、明日のオプションのSQに伴う持ち高調整の売り買いやMSCI指数の定期銘柄入れ替えの発表を12日早朝に控えて次第に模様眺めムードが広がった。こうしたなか、親会社によるTOBが判明したトッパンF<7862>がストップ高まで買われたほか、大平金<5541>、昭和電工<4004>など好決算銘柄には引き続き資金が流入していた。



中国恒大のデフォルト懸念がひとまず後退しているが、関係者からは「恒大集団の社債を保有するドイツのDMSAは期限内に利払いを受けておらず、目先は余談を許さない状況が続く」との指摘が聞かれた。このため、外国人投資家の動きも鈍いだけに、足元で上値抵抗線として意識されている5日線(29357円)水準を早期に突破できるかが目先の焦点となりそうだ。