26日の日経平均は大幅に反落。747.66円安の28751.62円(出来高概算13億株)と10月29日以来約1か月ぶりに29000円を下回って取引を終えた。南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異株が見つかったと伝えられ、欧米などで感染が拡大し世界経済の再開の動きが後退するのではないかとの警戒感から、リスク回避の動きが強まり全面安の展開となった。後場に入ると、時間外取引での米株先物の軟調展開などから売りが膨らみ、一時28605.61円まで下げ幅を広げる場面もあった。



東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄は2000に迫り、全体の9割超を占めた。セクター別では、33業種すべてが下落し、空運が5%を超える急落となったほか、不動産、陸運、金属製品、非鉄金属などの下げが目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、味の素<2802>、住友大阪<5232>、ニチレイ<2871>、シチズン<7762>、アマダ<6113>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、信越化<4063>、ファナック<6954>が下落した。



南アフリカで急拡大している新型コロナウイルスの変異株については、「相当な数の変異を重ねているため、感染力が強くワクチンによる免疫反応の一部をすり抜ける可能性がある」などと一部で報じられており、世界的な感染爆発、世界経済への悪影響など警戒心が投資マインドを大きく悪化させた。また、25日の米国市場が感謝祭休場で、26日も短縮取引となることから、市場参加者が少なく、ヘッジファンドなどの短期筋による先物売りが加わったほか、MSCI指数の銘柄入れ替えを30日に控えて、資金流出が早まるのではないかと不安心理も下げ幅を拡大させた一面もあるようだ。



日経平均は再び29000円台を割り込む事態に陥った。南アフリカでの新たな変異株の感染状況の動向に加え、関係者からは「岸田政権による経済対策も物足りなさが多く、評価出来ないとみる向きも増え始めている」との指摘も聞かれ、内憂外患の状況に陥っている。一方、市場参加者が少ないなかでの短期筋による仕掛け的な売りで、本日の下げは行き過ぎとの見方も一部には出ているが、新たな不安要素も出てきただけに、こうした先行きを懸念した売りが一巡するまでは、調整色の強い展開となりそうだ。