■株式相場見通し



予想レンジ:上限29000-下限27500円



来週の日経平均は一進一退か。今年最後の注目イベントだった米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過した。ただ、海外投資家がクリスマス休暇入りするなか、薄商いでボラティリティーが高まる可能性があるため注意したい。経済指標や企業の決算発表が少ないこともあり、米長期金利や為替を睨みながら、米株市場の動きに神経質な展開となりそうだ。





FOMC後の米株市場ではハイテク・グロース(成長)株が急騰したかと思えば急落するなど、極端な動きを見せている。これについては、「FOMC直後の上昇は売り方の買い戻しに過ぎなかった」「FOMCを境にハイテク・グロースから景気敏感・バリューへのシフトが始まった」などの指摘が聞かれている。





しかし、週末のトリプルウィッチング、すなわち株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプション取引の3つの取引期限満了日が重なる米国版メジャーSQを意識した特殊な需給要因が影響していた可能性も考えられる。今週発表された米国の経済指標では、11月小売売上高から12月フィラデルフィア連銀景気指数、製造業購買担当者景気指数(PMI)までが軒並み市場予想を下回った。また、米10年物国債利回りが1.4%台という低水準での推移を続けていることも踏まえると、景気停滞懸念がくすぶっているとも捉えられる。加えて、週末には米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が3月のFOMCでの利上げも選択肢になるなど一段とタカ派色の強い発言をしている一方、オミクロン株感染拡大を受けて欧米では行動規制の強化措置が増えている。このため、「ハイテク・グロース売り、景気敏感・バリュー買い」一辺倒の動きが続くとも考えにくい。当面はセクター間で循環物色が続きそうだ。





注目材料としては、20日にメモリを主力とする米半導体マイクロン・テクノロジーの決算がある。DRAM価格上昇のピークアウトなど、メモリ半導体企業については業績鈍化がやや警戒されている。FOMC直後のハイテク株のボラティリティーが高まっていることもあり、決算を受けた関連株の反応が東京市場に与える影響も大きくなりそうなため注意したい。





一方、経済指標では、23日に米国で発表される11月の耐久財受注、個人支出・個人所得、新築住宅販売に注目。耐久財受注が良好な結果となれば供給網混乱の解消が進展していることが示唆され、景気敏感株の支援材料となろう。個人支出については、先んじて発表済みの米小売売上高が予想を下回ったこともあり、さえない結果となると米経済の先行き不透明感が意識されそうだ。また、住宅建設会社のレナーが先日発表した決算では、建築木材や人件費のコストの上昇、材料不足などが報告されていたため、新築住宅販売の結果も注目されよう。





■為替市場見通し





来週のドル・円は伸び悩みか。米連邦準備制度理事会(FRB)は量的緩和の縮小規模を拡大する方針であり、この影響で米長期金利が再上昇した場合、ドル買い・円売りが縮小する可能性は低いとみられる。ただ、主要中央銀行の金融政策発表などの重要イベントの通過に伴い、リスク選好的なドル買い・円売りは縮小する見通し。

米連邦公開市場委員会(FOMC)来年の金利見通しによると、早ければ6月から3回の利上げが想定されていることがわかった。また、英中央銀行金融政策委員会(MPC)は予想外の利上げに踏み切り、欧州中央銀行(ECB)理事会はパンデミック特別購入プログラム(PEPP)の終了を決めた。ただ、英国や欧州などで新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大が報告されており、英国や欧州経済に悪影響を及ぼすとの懸念が高まっている。そのため、ポンド、ユーロに対するドル買いが大幅に縮小する可能性は低いとみられる。



しかし、ドル・円に関しては114円台半ばから115円近辺の水準で顧客筋や短期筋などのドル売りが増えると見方が多いため、新たなドル買い・円売りの材料が提供されない場合、目先的にリスク選好的なドル買い・円売りは縮小し、ドルの上値は次第に重くなる可能性がある。海外のインフレ高進の影響で日本の消費者物価は2022年半ば頃にかけて上昇する可能性があることも、ドル上昇を抑える一因となりそうだ。





■来週の注目スケジュール



12月20日(月):グローバルセキュリティエキスパート/JDSC/HYUGA PRIMARY CAREが東証マザーズに新規上場、米・決算発表→マイクロン、ナイキなど

12月21日(火):ラバブルマーケティンググループが東証マザーズに新規上場、米・経常収支(7-9月)など

12月22日(水):THECOO/サインド/Finatextホールディングス/サクシード/リニューアブル・ジャパン/網屋が東証マザーズに新規上場、米・GDP確報値(7-9月)、米・中古住宅販売件数(11月)、米・消費者信頼感指数(12月)など

12月23日(木):景気動向指数(10月)、全国百貨店売上高(11月)、工作機械受注(11月)、エクサウィザーズ/ハイブリッドテクノロジーズが東証マザーズに新規上場、米・個人所得・支出・PCEコアデフレーター(11月)、米・耐久財受注(11月)、米・新築住宅販売件数(11月)、米・ミシガン大学消費者マインド指数(12月)など

12月24日(金):消費者物価コア指数(11月)、住宅着工件数(11月)、ニフティライフスタイル/エフ・コード/サスメド/Green Earth Institute/CS-C/タカヨシが東証マザーズに新規上場、決算発表→ニトリHD、など