9日の日経平均は5営業日続伸。12.24円高の28246.53円(出来高概算12億8000万株)で取引を終えた。前日の米国市場で半導体大手インテルの4-6月期業績が低調であるとの一部報道を背景にグロース株中心に売られた流れを受け、売りが先行して始まった。ただ、円相場が一時1ドル=134円半ばまで円安が一段と進んだため、輸出関連株の一角には押し目買いが入ったほか、経済活動の正常化への思惑からリオープン銘柄の一角にも買いが継続。後場半ばには一時28389.75円まで上げ幅を広げ、3月下旬の戻り高値(28338円)を上回る場面もあった。その後は目先的な達成感のほか、10日には5月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えるなか、終盤にかけて上げ幅を縮める格好だった。



東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が950を超え、全体の過半数を占めた。セクターでは鉱業、石油石炭、その他製品、繊維製品など12業種が上昇。一方、海運、証券商品先物、電気ガス、鉄鋼など21業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、アステラス薬<4503>、ヤマハ<7951>、オムロン<6645>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、信越化<4063>、ファナック<6954>、富士フイルム<4901>が軟化した。



経済協力開発機構(OECD)が8日、欧米の経済成長率見通しを下方修正したほか、欧州の金融大手が4-6月期の業績見込みの悪化を発表したことから、景気の先行きに対する警戒感から、前日の米国市場では主要株価指数は3日ぶりに反落した。これを受けて、東京市場でも主力株中心に売られた。しかし、円安進行による為替メリットを享受するとの見方から自動車などが堅調に推移。一方で、米インテルの業績懸念から東エレクなどの半導体関連株は軒並み値を消したほか、海運市況の大幅安を背景に郵船<9101>など海運株も下落した。



日経平均は3月下旬に記録した戻り高値水準まで達した。欧米景気の減速が警戒さる一方、日本は経済再開などへの期待が強いうえ、金融政策も対照的で、「外国人投資家などは日本株を消去法的に選好する動きにある」との見方があり、上昇トレンドに変化はないと見る投資家は多い。一方、きょうで5連騰を演じ、急ピッチの上昇に対する警戒もされやすく、目先は28000円台を固める展開となりそうだ。