10日の日経平均は6営業日ぶりに大幅反落。422.24円安の27824.29円(出来高概算12億7000万株)で取引を終えた。欧米での金融引き締めに対する警戒感から前日の欧米市場の株価が下落した流れを引き継いで主力株中心に幅広い銘柄に売りが先行。後場中盤には一時27795.17円まで下げ幅を広げた。米国で5月の消費者物価指数(CPI)の発表を控え、CPIの結果と米国市場の動きを見極めたいとの思惑から模様眺めムードが広がった。



東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1600を超え、全体の9割近くを占めた。セクターでは、33業種すべてが下落し、機械、精密機器、石油石炭、医薬品、鉄鋼などの下げが目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、協和キリン<4151>、積水ハウス<1928>、KDDI<9433>、三越伊勢丹<3099>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>が軟調だった。



欧州中央銀行(ECB)が9日開催した定例理事会で、7月に量的緩和を終了すると決め、7月中には0.25%の利上げに踏み切る方針を示した。また、9月には大幅な追加利上げの可能性も示唆したことから、金融政策の正常化による欧州景気の減速への警戒が強まった。欧州の利上げ観測に連動する形で、米長期金利も上昇したため、リスク回避の動きが強まった。このため、東京市場に入っても、金利動向に敏感なグロース株や景気敏感株にも売りが波及し、日経平均の下げ幅は一時400円を超えた。



日経平均は前日まで5連騰し、この間3%超上昇したため、当然の一服と受け止める向きもいる。また、欧米金融当局が引き締めに動くなかで、緩和を続ける日本が一時的な資金の逃避先になりやすい面もありそうで、底堅さを発揮できるかがポイントになりそうだ。来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。7月までのFOMCでの0.5%の利上げは織り込み済みで、市場の関心は同時に公表される最新のドットチャートにおける今年末のフェデラルファンド金利水準だ。日銀金融政策決定会合では金融緩和政策の維持を強調すると見られ、日米金利差を手掛かりとした物色が意識されそうだ。