【今週の概況】
■日米金利差拡大を想定して円売り継続

今週のドル・円は強含み。6月14−15日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利であるフェデラルファンドFF金利の誘導目標は0.75ポイント引き上げられるとの観測が強まり、15日のアジア市場で135円59銭までドル高・円安が進行した。15日開催のFOMC会合では事前の予想通り0.75ポイントの追加利上げが決定されたが、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が会見で次回7月の会合では0.5または、0.75ポイントの利上げ幅にとどまる可能性を示唆したため、ドル買い・円売りは縮小した。16日のニューヨーク市場では米国経済の減速懸念が強まり、ドル・円は一時131円50銭まで急落した。
しかしながら、16−17日に開かれた日本銀行金融政策決定会合で現行の緩和政策を維持することが賛成多数で決まったことから、17日の東京市場ではドル買い・円売りが再び優勢となり、134円台後半まで値を切り上げた。

17日のニューヨーク外為市場では、低調な米経済指標を受けてドル・円は一時134円43銭まで売られた。しかしながら、日米金利差の拡大を想定したドル買い・円売りが活発となり、一時135円43銭まで上昇した。ドル・円は134円99銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:131円50銭−135円59銭。

【来週の見通し】
■底堅い値動きか、日米金利差拡大を想定してドル買い継続も

来週のドル・円は底堅い値動きか。主要中央銀行による金融引き締めの加速を背景に、世界経済の大幅な減速が警戒されている。欧米諸国の株式が一段安となった場合、リスク回避的な円買いが強まる可能性があるが、日本銀行は6月17日開催の金融政策決定会合で現行の金融緩和策を維持・継続することを決定した。日米金利差のさらなる拡大が想定されることから、安全通貨としてのドル買いがただちに縮小する可能性は低いとみられる。

FRBは14-15日の連邦公開市場委員会(FOMC)での討議を踏まえ、FF金利の誘導目標を0.75%引き上げ1.50-1.75%とした。パウエルFRB議長は5月会合後の記者会見で6月と7月は0.50%利上げの可能性に言及したが、メンバーの大半は金融引き締めを推進する意向を持っている。16日には英中央銀行とスイス中央銀行が金利引き上げを決定しており、欧州中央銀行も7月に預金金利の引き上げを計画していることから、日本銀行を除く主要中銀の金融引き締めによって米国は景気後退に陥るとの見方が増えている。パウエルFRB議長は記者会見で0.75ポイントの利上げが今後も続くとは限らないとの見解を示しているが、日米金利のさらなる拡大が確実視されており、新たなドル売り材料が提供されない場合、米長期金利が伸び悩んでもドル・円は底堅い動きを保つことが予想される。

【米・6月S&Pグローバル製造業・サービス業PMI】(23日発表予定)
23日発表の6月S&PグローバルPMIは製造業が56.3、サービス業は53.7といずれも前月から上昇する見通し。景気の好不況の節目となる50を引き続き上回り、減速懸念の後退で株高・円安の要因となりそうだ。

【米・5月新築住宅販売戸数】(24日発表予定)
24日発表の米5月新築住宅販売戸数は59.5万件と、前月の59.1万件を若干上回る見通し。長期金利の上昇で住宅ローン金利を押し上げ住宅関連は減速傾向だが、市場予想を上回った場合、消費拡大を期待した株買い・円売りに。

予想レンジ:133円50銭−136円50銭