【今週の概況】

■米長期金利低下で円売り縮小



今週のドル・円は伸び悩み。週初に134円台半ばまでドル安に振れたが、6月に続いて7月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合でも0.75ポイントの追加利上げが決定されるとの見方が強まり、日米金利差のさらなる拡大が想定されたことから、6月29日の欧米市場で一時137円00銭までドル高・円安が進行した。しかしながら、同日発表された米国の1-3月期国内総生産確定値は下方修正されたことや、30日発表の米5月PCEコア価格指数の伸びが市場予想を下回ったことを受けて米長期金利は下落し、リスク選好的なドル買い・円売りは大幅に縮小した。7月1日の東京市場では、米国経済の大幅な減速を警戒して米長期金利が低下したことから、ドル・円は一時135円を下回った。



1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、一時134円79銭まで下落した。米供給管理協会(ISM)がこの日発表した6月ISM製造業景況指数は2020年6月以来の低水準となったことや、5月建設支出の減少を受けて長期金利は一段と低下し、リスク回避的なドル売り・円買いが優勢となった。ただ、取引終了時点にかけてドルを買い戻す動きも観測され、ドル・円は135円23銭でこの週の取引を終えた。今週のドル・円の取引レンジは134円52銭から137円00銭となった。ドル・円の取引レンジ:134円52銭−137円00銭。



【来週の見通し】

■底堅い値動きか、日米金融政策の差異を意識してドル買い継続の可能性



来週のドル・円は底堅い値動きとなりそうだ。6月末にかけてドル・円は137円00銭と1998年9月以来約24年ぶりの高値圏に浮上した。1ドル=136円台では高値警戒感から利益確定を狙ったドル売りが観測されており、ドルは上げ渋っている。しかしながら、日米金融政策の違いに着目した為替取引は縮小していないことから、ドル高円安の基調に変わりはないとみられる。6月28日に発表された消費者信頼感指数は節目の100を下回り、2021年2月以来となる低調な内容を示した。他にも予想を下回る経済指標が目立ち、米国経済の大幅減速の可能性が高まりつつある。それでも米連邦準備制度理事会(FRB)は7月の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.75ポイントの追加利上げを決定するとみられており、金融引き締め姿勢を崩していない。



7月6日に公表されるFOMC議事要旨(6月14-15日開催分)が0.75ポイント利上げの継続などタカ派的な内容なら、ドルを押し上げる要因となる。なお、欧州中央銀行(ECB)は7月と9月に預金金利の引き上げ計画しており、ユーロ・円の押し上げ要因になるが、米ドル・円の取引にもある程度の影響が及びそうだ。他の主要中央銀行も追加的な引き締めの意向でクロス円レートが一段安となる可能性は低いとみられており、ドル・円相場を支える見通し。



【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(6日公表予定)

FRBは7月6日、FOMC(6月14-15日開催分)議事要旨を公表する。同会合では利上げ幅を0.50ポイントから0.75ポイントに拡大するなど金融引き締めを加速。今後もタカ派姿勢を強める内容が示されれば金利高・ドル高の要因に。



【米・6月雇用統計】(8日発表予定)

8日発表の米6月雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比+25.0万人、失業率は3.6%、平均時給は前年比+5.1%の見通し。市場予想と一致した場合、金利高・ドル高は一服する可能性があるが、平均時給が予想を上回った場合、ドル買い材料になるとの見方が多い。



予想レンジ:134円00銭−136円80銭