【今週の概況】

■ドル反落、米景気後退入りの可能性高まる



今週のドル・円は反落。米政策金利の一段の上昇を想定して138円88銭まで買われたものの、米国の景気後退入りの可能性が高まり、一時135円57銭まで下落した。6月の米住宅着工件数と建設許可件数の減少を受けて、7月連邦公開市場委員会(FOMC)での1ポイント追加利上げ観測は大きく後退。日本銀行が7月20−21日開催の金融政策決定会合で大規模な金融緩和政策の維持を決めたことを受けてドル買い・円売りが再び優勢となったが、21日発表の7月米フィラデルフィア連銀景況感調査(製造業景況指数)と6月景気先行指数の悪化を受けて米長期金利は低下し、リスク選好的なドル買い・円売りは縮小した。



22日のニューヨーク外為市場でドル・円は137円00銭から一時135円57銭まで下落した。今日発表された7月S&Pグローバルサービス業PMIと総合PMIが節目の50を大幅に割り込み活動縮小圏に落ち込んだため、景気後退懸念が強まり、債券利回りの低下に伴いドル売りが加速した。ドル・円は136円09銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:135円57銭−138円88銭。



【来週の見通し】

■下げ渋りか、市場は0.75ポイントの米追加利上げを想定



来週のドル・円は下げ渋りか。今月発表された6月米消費者物価指数(CPI)でインフレ加速が示されたが、ウォラーFRB理事が支持を表明した0.75ポイント幅の追加利上げの可能性が高まっている。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の引き締めはすでに織り込まれ、政策決定後はドル買い材料出尽くしでドル売りがやや強まる可能性がある。それでも、経済指標の改善によって米国の景気後退(リセッション)入りの可能性が多少低下すれば、ドルは買い戻される可能性がある。



来週発表される経済指標では、28日発表予定の米4-6月期国内総生産(GDP)速報値が有力な手掛かり材料となりそうだ。前期比年率+0.5%と、前回から改善が予想されている。1-3月期は同−1.6%だったが、市場予想と一致するか、上回った場合はリセッション懸念のドル売りは後退しそうだ。日本銀行は金融政策決定会合で現行の大規模金融緩和策を維持することを決定した仮定した。日本と米国の金融政策における方向性の違いからドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低い。短期的には主に136円台で推移し、下げ渋る状態が続くとみられる。



【米連邦公開市場委員会(FOMC)】(26-27日開催予定)

米連邦準備制度理事会(FRB)は26-27日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75ポイントの追加利上げが見込まれる。予想通りならドル買いは小幅にとどまるが、利上げ発表後に長期金利が上昇した場合、ドル買いが進む見通し。



【米・4-6月期国内総生産(GDP)速報値】(28日発表予定)

28日発表の米4-6月期国内総生産(GDP)速報値は前期比年率+0.5%と、1-3月期の-1.6%から改善が予想される。ただ、市場予想を下回った場合、スタグフレーションへの懸念が強まり、ドル売り材料となる。



予想レンジ:135円00銭−137円50銭