29日の日経平均は3営業日ぶりに大幅反落。762.42円安の27878.96円(出来高概算10億7000万株)と終値ベースでは10日以来となる28000円を割り込んで取引を終えた。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がジャクソンホール会議での講演で、インフレ抑制に向けた引き締め路線は「やり遂げるまでやり続けなければならない」などと述べたことから、利上げ長期化を警戒した売りから26日の米国市場は下落。この流れから日経平均は前場中盤には一時27788.12円まで下げ幅を広げた。ただし、一時1ドル=139円台へと円安が進んだことが相場の下支え要因のとなり、27850円を挟んだこう着が続いた。



東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1600を超え、全体の9割近くを占めた。セクター別では、鉱業、石油石炭の2業種を除く31業種が下落し、精密機器、機械、サービス、電気機器、金属製品、ガラス土石、海運の下落が際立った。指数インパクトの大きいところでは、ホンダ<7267>、いすゞ<7202>、SUBARU<7270>、三井化学<4183>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ダイキン<6367>、テルモ<4543>が軟調だった。



26日のNYダウは1000ドル超の急落となるなど主要株価指数は下落。また、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーも大幅な利上げを示唆し、米欧各国の利上げによる景気へ悪影響が重しになった。東京市場でもリスク回避の動きが優勢となり、日経平均の下げ幅は一時850円を超えた。米国の利上げ長期化観測を受けた日米金利差拡大観測を背景に円相場が一時1ドル=139円台まで円安が進んだことで、輸出関連株の一角が下げ渋ったほか、個別材料株に投資資金がシフトした。



米欧金融当局のタカ派姿勢が鮮明になったことで、大幅な利上げによる世界景気の悪化が危惧されている。また。ジャクソンホール会議という注目イベントを消化し、次回、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)を前に残すところは今週末9月2日発表の8月の雇用統計と9月13日発表の8月の消費者物価指数(CPI)となる。FRBがタカ派スタンスを継続するなか、利上げ幅が0.75%になるのか、0.5%になるのか見極めるためにも両指標には注目が集まりそうだ。