東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、2022年10月の取引数量が前月比0.4%増の361万7157枚、1日の平均取引数量は17万2247枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は4702.61億円と前月比で263.39億円増加した。取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、英ポンド、豪ドル、南アフリカランドの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、10月の取引数量が前月比10.2%増の828万9668枚、1日の平均取引数量は39万4747枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は797.94億円となり、前月比で35.82億円の増加となった。



取引数量トップは米ドル・円で161万2377枚(前月比6.1%減)だった。日銀による為替介入が警戒されながらもじりじりとドル買い・円売りは進んだ。10月20日には32年ぶりに1ドル=150円を突破した。しかしその後、1ドル=151円台で進行する中、1ドル=145円台へと急激に円高進行した。10月21日から24日にかけて日銀による円買い介入が実施されたとみられている。ただ、日米金利差拡大予想を背景に月末には1ドル=148円台へ戻している。NZドル・円は取引数量9万6055枚(前月比36.3%増)だった。10月18日発表の7-9月期消費者物価指数が市場予想を上回ったことから、NZ準備銀行(中央銀行)は利上げペースを維持するとの見方が強まり、NZドル買い・円売りが優勢となった。また、米ドル・円相場が一時円安方向に大きく振れたこともNZドル買い・円売りにつながった。



11月のドル・円は下げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めは長期化するとの思惑は消えていないため、ドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。一方、鈴木財務相は「過度な為替変動を抑制するため適切な対応をとる」とけん制姿勢を強めているほか、日本銀行の黒田総裁は従来の緩和的な金融政策について柔軟姿勢を示しており、足元で円買いに振れる場面もあった。日本政府・日銀の円安けん制で急激な円安は回避されるとの見方は多いが、新たなドル売り材料が提供されない場合、ドルは下げ渋るとみられる。英ポンド・円は伸び悩みか。11月3日の金融政策委員会(MPC)会合で75bpの大幅利上げを決めたものの、英国経済の先行き不安でポンド売り優勢の展開となっている。スナク新政権の増税路線など景気への影響が不安視される状況が続けば、ポンドは買いづらい状況となりそうだ。11月11日発表の7-9月期国内総生産(GDP)速報など経済指標が注目となるだろう。