11日の日経平均は3日ぶりに大幅反発。817.47円高の28263.57円(出来高概算17億4000万株)と9月13日以来約2カ月ぶりに28000円を回復して取引を終えた。注目された米消費者物価指数(CPI)の伸び率が市場予想を下回る鈍化となり、大幅な利上げが回避されるのではないかとの期待感から、前日の米国市場では主要株価指数が急伸。東京市場もこの流れを受けて値がさ株を中心に幅広く買われ、前場終盤にかけて28329.54円まで上値を伸ばし、心理的な節目となる28000円を突破した。その後は週末の持ち高調整の動きもみられたものの、投資家心理の改善に伴う買い戻しの勢いは衰えず、日中の高値圏での推移が続いた。



東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、電気機器、サービス、化学、ゴム製品、精密機器、機械、金属製品など25業種が上昇した。一方、空運、水産農林、食料品、陸運など8業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、アドバンテス<6857>が堅調だった半面、テルモ<4543>、バンナムHD<7832>が軟調だった。



10月の米CPIは、コア指数の伸び率が前年同月比6.3%上昇となり、市場予想(6.5%上昇)を下回り、9月の6.6%上昇からも鈍化した。これを受けて米国の利上げ幅が大幅に鈍化すると連想が働いた。想定外の鈍化となったことから、半導体や電子部品関連株などのハイテク株や成長期待の高いグロース株が相場をけん引する形となった。また、利上げペースの鈍化による景気後退への警戒感も後退したことも投資マインドを改善させ、マクロ系ヘッジファンドなどの先物への買い戻しも加わり、日経平均の上げ幅は一時900円に迫るなど、市場ムードを大きく改善する形になった。



日経平均は75日線水準を大きく上抜けたことで、これまでのレンジ25000〜27000円のレンジから27000〜29000円のレンジに変わったと見る投資家が増えるなど、年末高に向けて先高感が高まりつつある。一方、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までには、引き続きインフレ統計の発表が残っており、物価上昇の明確な鈍化が確認できなければ、日経平均の本格的な上昇トレンド入りは難しいと慎重に見る向きも依然残っており、見方が分かれている。