米国株見通し:下げ渋りか、地銀株が安定すれば懸念後退も
S&P500先物 4,147.00(-3.25)
ナスダック100先物 13,314.75(-3.00)
米株式先物市場でS&P500先物、ナスダック100先物は小幅安、NYダウ先物は20ドル安。長期金利は下げ渋り、本日の米株式市場は売り先行となりそうだ。
5日の主要3指数は急反発。寄り付きから強含む展開となり、ダウは546ドル高の33674ドルと5日ぶりにプラスへ浮上した。この日発表された雇用統計は市場予想よりも強く、連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め方針を正当化する内容となった。しかし、空売り規制が意識されるなか、経営難に陥った地銀の株価が急伸し、投資家の警戒感を和らげた。前日まで大きく売り込まれた反動による買戻しも強まり、相場を押し上げた。
本日は下げ渋りか。5日の雇用統計を改めて消化する展開が予想される。特に失業率は1969年以来の記録的な低水準となった今年1月分と並び、雇用の強さを反映。また、平均時給は前月を上回り、インフレ圧力を強める要因に。6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ休止期待は後退し、全般的に売りが出やすい地合いとなりそうだ。ただ、金融不安が注視されるなか、地銀株の極端な下げが抑制されれば相場は安定するとみる。