欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米国の強い雇用統計を好感もインフレを見極め
5日に発表された米雇用統計は失業率が過去最低水準に改善したほか平均時給が上昇、非農業部門雇用者数も予想を上回り、ドル・円は労働市場の拡大を好感し135円台に浮上。一方、欧州中銀(ECB)の引き締め継続を期待したユーロ買いが継続し、ユーロ・ドルは1.0960ドル台から1.10ドル台に戻した。ただ、週明けアジア市場でドル買い縮小により主要通貨は対ドルで堅調だが、ドル・円は日米金利差で下げづらい。
この後の海外市場は米雇用統計を消化する展開とみられる。非農業部門雇用者数は予想を上回ったものの、前月の下方修正を受けドル買いを弱めている。他方、米金融不安は根強く、連邦準備制度理事会(FRB)の今後の政策決定への影響が注視される。10日のCPIはコア指数も含め前回からほぼ横ばいと予想され、インフレ高止まりが意識されやすい。ドル・円は日米金利差で底堅い半面、CPIが注視され上値の重い値動きとなろう。
【今日の欧米市場の予定】
・23:00 米・3月卸売在庫改定値(前月比予想:+0.1%、速報値:+0.1%)
・05:45 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁会合司会(最低賃金関連)