■NY株式:米国株式市場は下落、6月の利上げ停止期待が後退



ダウ平均は8.89ドル安の33,300.62ドル、ナスダックは43.76ポイント安の12,284.74で取引を終了した。



地銀セクタ―が下げ止まった安心感から買いが先行して始まった。その後、5月のミシガン大学消費者信頼感指数が予想を大幅に下回り、景気減速懸念が強まったことで下落に転じた。また、同指数の長期期待インフレ率が予想外に上昇し2011年以降で最高に達したため、6月の利上げ停止期待が後退し、金利高に伴う売りが相場を押し下げた。加えて、連邦政府の債務上限問題を巡る懸念も重しになった。ただ、終盤にかけ、バイデン大統領とマッカーシー下院議長の電話会談や来週の会合が明らかになると警戒感が緩和し下げ幅を縮小した。セクター別では家庭・パーソナル用品が上昇した一方、自動車・自動車部品が下落した。



太陽電池モジュール製造会社のファースト・ソーラー(FSLR)は欧州でペロブスカイト技術を先導するエボラ社の買収を発表し大幅高。金融サービス会社のチャールズ・シュウブ(SCHW)は4月の新規純資産136億ドル増を報告し、安心感から買われた。メディア・情報サービスのニューズ・コーポレーション(NWS)は四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り上昇。一方で、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は中国で100万台のリコールを発表し売られた。化粧品メーカーのエスティローダー(EL)はアナリストの投資判断引き下げで下落。



短文投稿サイト、ツイッターのマスク最高経営責任者(CEO)は、新CEOにNBCユニバーサルの広告担当幹部のヤッカリーニ氏が就任すると発表。自身は会長と最高技術責任者(CTO)を務めることを明らかにした。



(Horiko Capital Management LLC)





■NY為替:ドル強含み、米長期期待インフレ率上昇で追加利上げの可能性残る



12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、134円72銭へ弱含んだのち135円76銭まで上昇し、135円72銭で取引終了。5月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が前月から予想以上に低下したためドル売りが一時優勢となったのち、同指数の5-10年期待インフレ率が予想外に上昇し2011年以降12年ぶり最高となったため追加利上げの可能性が再燃しドル買いが強まった。ボウマンFRB理事が最近の雇用やインフレ指標が、著しいインフレ改善の証拠になっていないとし、物価高や労働市場のひっ迫が継続した場合追加利上げが必要との見解を示したことも追加利上げ観測再燃につながった。



ユーロ・ドルは、1.0897ドルまで上昇後、1.0848ドルまで下落し、1.0850ドルで引けた。ユーロ・円は146円67銭まで下落後、147円37銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2520ドルから1.2445ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.8928フランから0.8988フランまで上昇。





■NY原油:続落、一時70ドルを下回る



NYMEX原油6月限終値:70.04 ↓0.83



12日のNY原油先物6月限は続落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比−0.83ドル(-1.17%)の70.04ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは69.93ドル-71.78ドル。米国市場の中盤にかけて71.78ドルまで買われたが、ドル高を嫌気した売りが増えたことで一時69.93ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引では主に70ドル台で推移。





■主要米国企業の終値



銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)



バンクオブアメリカ(BAC)  27.09ドル   -0.30ドル(-1.10%)

モルガン・スタンレー(MS) 82.39ドル   -0.24ドル(-0.29%)

ゴールドマン・サックス(GS)319.50ドル  -1.22ドル(-0.38%)

インテル(INTC)        28.95ドル   +0.09ドル(+0.31%)

アップル(AAPL)        172.57ドル  -0.94ドル(-0.54%)

アルファベット(GOOG)    117.92ドル  +1.02ドル(+0.87%)

メタ(META)           233.81ドル  -1.98ドル(-0.84%)

キャタピラー(CAT)      209.54ドル  -0.49ドル(-0.23%)

アルコア(AA)         35.37ドル   +0.04ドル(+0.11%)

ウォルマート(WMT)      153.07ドル  -0.05ドル(-0.03%)