欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米引き締め継続期待も調整の売りに警戒
前日は米債務上限問題について、デフォルト回避に向けホワイトハウスと議会の協議がやや進展したとの見方からドル買い優勢の展開に。ユーロ・ドルは1カ月超ぶり安値の1.0810ドルまで軟化、ドル・円は137円70銭付近に浮上。本日アジア市場でドル・円は早朝の137円前半から137円71銭まで強含んだが、5月2日高値を意識した売りに押された。ただ、日米金利差で底堅く、138円を目指す展開に変わりはない。
この後の海外市場は今晩の米経済指標が注目材料。フィラデルフィア連銀製造業景気指数はマイナスが続くものの、コロナ最盛期以来の弱い内容から改善が期待される。ただ、雇用や賃金の項目は低調とみられ、金融引き締め長期化の観測を弱める可能性があろう。それでもFRB当局者はインフレ抑止に向けタカ派的な政策姿勢を崩さず、景気の先行きに不透明感も広がりやすい。ドル・円は高値圏での調整売りが重石となろう。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 欧州中央銀行(ECB)経済報告
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:25.3万件、前回:26.4万件)
・21:30 米・5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:-20.0、4月:-31.3)
・22:05 ジェファーソン米FRB理事講演(経済見通し)
・22:30 バー米FRB副議長(銀行監督担当)証言(上院銀行委員会)
・23:00 米・4月中古住宅販売件数(予想:430万戸、3月:444万戸)
・23:00 米・4月景気先行指数(前月比予想:-0.6%、3月:-1.2%)
・23:00 ローガン米ダラス連銀総裁講演(テキサス銀行協会年次大会)