【今週の概況】

■ドル・円は堅調推移、米追加利上げの可能性高まる



今週のドル・円は堅調推移。5月15日に発表された5月NY連銀製造業景気指数は大幅に悪化ひたことからドル売りが一時優勢となったが、アトランタ連銀ボスティック総裁やミネアポリス連銀カシュカリ総裁が追加利上げの必要性について言及したことや16日発表の4月米鉱工業生産は市場予想を上回り、リスク選好的なドル買い・円売りが優勢になった。バイデン米大統領とマッカーシー下院議長が債務不履行回避に自信を表明したことを受けて6月利上げの確率が高まり、18日のニューヨーク市場でドル・円は138円台後半まで買われており、年初来高値を更新した。



19日のニューヨーク外為市場でドル・円は138円67銭から137円43銭まで反落。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が追加利上げの必要性について慎重な見方を示したこと、米共和党は債務上限引き上げに関する交渉を一時的に停止したと報じられたことから、6月追加利上げ観測は後退し、リスク選好的なドル買い・円売りは縮小。ドル・円は137円95銭でこの週の取引を終えた。今週のドル・円の取引レンジは135円59銭から138円75銭となった。ドル・円の取引レンジ:135円59銭−138円75銭。



【来週の見通し】

■ドルはもみ合いか、連邦債務上限引き上げへの期待残る



来週のドル・円はもみ合いか。連邦債務上限引き上げへの期待や日米金利差の拡大を受けて140円近辺を目指すか、それとも利益確定売りに押され失速するかを見極める展開となりそうだ。米国のインフレ率がすみやかに低下する可能性は低いため、連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ抑止の方針を堅持している。ただし、連邦債務上限を巡る協議は一時中断しており、パウエルFRB議長は追加利上げの必要性を示唆していないため、リスク選好的なドル買い・円売りは一服した。年内利下げ観測は大幅に後退しているものの、米長期金利の上昇につながる新たな材料が提供されない場合、ドルは伸び悩む可能性がある。



今月2-3日に開催された連邦準備制度理事会(FRB)の声明などから目先の利上げ休止の可能性が浮上し、ドル売りに振れる場面もあった。ただ、米国インフレ率は3%超の水準を長期間維持するとの見方が依然として多いようだ。連邦債務上限引き上げを巡る政府と議会の協議が進展した場合、次回6月13-14日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で追加利上げが決定される可能性は再び高まり、リスク選好的なドル買い・円売りが強まりそうだ。



予想レンジ:136円00銭−140円00銭



【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(24日公表予定)

5月2-3日に開催されたFOMCでは次回6月13-14日の会合で利上げ休止の可能性が示され、議論の詳細が注目される。その後発表された強弱まちまちのインフレ指標は評価が分かれ、議事要旨がタカ派的なトーンならドル買い材料に。



【米・4月PCEコア価格指数】(26日発表予定)

5月26日発表の米4月PCEコア価格指数は前年比+4.50%と予想されている。市場予想を上回った場合、追加利上げを想定したドル買いに振れやすい。