日経平均は続落、先物主導でスピード調整の動きに【クロージング】
東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1200を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、海運、電気ガス、石油石炭など10業種が上昇。一方、精密機器、情報通信、その他製品など23業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、エーザイ<4523>、アドバンテス<6857>、日立建機<6305>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>が軟調だった。
前日の米国市場は、カナダ中銀が市場予想に反し、0.25%の利上げを決めたことが、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げへの思惑を呼び込み、金利上昇を嫌気してハイテク関連株中心に値を消した。東京市場もこの流れを引き継ぐ形となった。短期的な相場の過熱感と東京市場の先高期待という強弱材料が交錯するだけに、手掛けづらくさせた。
日経平均はSQを前に1000円近く下落したが、4月末からは3000円超上昇しており、相場の上昇トレンドが変わったと見る向きは少ない。投資家の関心はSQを波乱無く通過した後も外国人投資家の買いが続くのかどうかだ。来週は日米の金融政策決定会合を控えているだけに、海外勢の動きは一時鈍くなることも想定され、海外投資家の買いが細る可能性は留意したいところだろう。