【今週の概況】

■ドル上昇、米追加利上げの可能性残る



今週のドル・円は上昇。米国の利上げ終了を想定して週初に149円台前半までドル安・円高に振れる場面があったが、米ミネアポリス連銀カシュカリ総裁が追加利上げの可能性について言及し、ドル売りは縮小。ドル・円は150円台後半まで反発した。11月7日と8日に原油先物が下落したことを受けてリスク選好的なドル買いは一服したが、9日に行われた米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演で追加利上げの用意があるとの見方が伝えられたことから、リスク選好的なドル買い・円売りが再び活発となった。1ドル=151円台までドル高・円安が進行しても円買い介入は観測されていないこともドル買いを促す一因となった。



10日のニューヨーク外為市場でドル・円は一時151円60銭まで買われた。この日発表された11月ミシガン大消費者信頼感指数速報値は市場予想を下回ったものの、同指数の5−10年期待インフレ率速報値は予想外に上昇し、ドル買い材料となった。複数の地区連銀総裁が追加利上げの可能性を除外していないとの見方を伝えたことも意識されたようだ。ドル・円は151円51銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:149円25銭−151円60銭。



【来週の見通し】

■ドルは上げ渋りか、152円視野も日本の為替介入を警戒



来週のドル・円は上げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者はインフレ抑止に前向きな姿勢を堅持しており、米長期金利高が続けばドル高に振れやすい。一方、日本銀行は物価目標実現までは緩和政策を継続する方針。日米中央銀行の政策スタンスの違いで金利差が意識され、ドルは上昇基調を維持しそうだ。



ただ、151円以上のドル高水準では日本政府・日本銀行による為替介入が実施される可能性は残されており、一段のドル高は抑制される見通し。パウエルFRB議長は利上げ余地を示すものの、10月米消費者物価指数(CPI)が市場予想と一致した場合、次回12月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きが決まるとの見方が強まるだろう。ドル・円相場は10月31日に151円台後半まで値を切り上げ、昨年高値の151円95銭に一時迫った。その後一度失速したが、日米金利差で再び151円台に浮上。目先的に節目の152円を目指す可能性もあるが、為替介入への警戒が再び強まることでドルの上値はやや重くなりそうだ。



【米・10月消費者物価コア指数(CPI)】(14日発表予定)

14日発表の米10月消費者物コア指数(コアCPI)は前年比+4.1%の見通し。クリーブランド連銀の「CPIナウ」では総合は3カ月ぶりに鈍化、コア指数は7カ月ぶりに下げ渋る見通しで、市場予想と一致した場合、ドルは売買交錯となりそうだ。



【米・10月小売売上高】(15日発表予定)

15日発表の米10月小売売上高は前月比で予想を上回る強い内容を維持できるか注目される。個人消費の力強さが示された場合、金利高・ドル買いの要因に。



予想レンジ:149円50銭−152円50銭