【今週の概況】

■米雇用統計の改善を好感してドル買い強まる



今週のドル・円は底堅い動きとなった。1月30−31日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きが予想通り決まったが、利上げサイクルの終了が示唆されたことでリスク回避的なドル売り・円買いが活発となった。日本銀行は3月にもマイナス金利政策を解除するとの見方が浮上したこともドル売り材料となり、FOMC会合終了後に一時146円01銭までドル安円高に振れた。しかしながら、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が会見で「3月利下げの可能性は高くない」と述べたことから、ドルを買い戻す動きが広がり、2月1日の欧米市場で147円台前半まで反発した。



2日のニューヨーク外為市場でドル・円は一時148円58銭まで買われた。この日発表された1月米雇用統計で失業率は予想を下回り、非農業部門雇用者数は市場予想を大幅に上回る伸びを記録し、米長期金利は急反発したことから、リスク選好的なドル買い・円売りが急拡大した。利食い売りで一時上げ渋ったが、利下げ開始は5月以降になるとの見方が一段と強まり、ドル・円は148円36銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:145円90銭−148円58銭。



【来週の見通し】

■ドルは下げ渋りか、米早期利下げ観測後退でドル売り縮小も



来週のドル・円は下げ渋りか。今後発表される米経済指標の内容次第だが、米連邦公開市場委員会(FOMC)での今後の政策方針や1月雇用統計の改善を受け、3月利下げの可能性は大幅に低下した。米長期金利の反発も意識されそうだ。一方、日本銀行は1月22-23日の金融政策決定会合で現行の大規模緩和政策を堅持。ただ、その後公表された「主な意見」で出口政策の議論に前向きな意見がみられ、春先のマイナス金利解除が注目されており、ドルの上値をやや抑える可能性がある。2月6日発表の12月毎月勤労統計で賃金の上昇が確認された場合、金融緩和修正への期待を後押しし、リスク選好的なドル買い・円売りがやや縮小する可能性は残されている。



【米・1月ISM非製造業景況指数】(5日発表予定)

2月5日発表の米1月ISM非製造業景況指数は52.2と予想されている。市場予想と一致した場合、早期の金融緩和観測を弱め、米金利高・ドル高の要因となりそうだ。



【米・新規失業保険申請件数】(8日発表予定)

2月8日発表の米新規失業保険申請件数が市場予想や前回実績を上回った場合、雇用環境改善の思惑は後退し、米金利安・ドル安の要因となる可能性がある。



予想レンジ:146円50銭-150円50銭