8日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。



・日経平均は大幅反発、日銀副総裁発言を受けて先物主導で上げ幅拡大

・ドル・円はしっかり、日銀緩和継続の思惑で

・値上り寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はアドバンテスト<6857>



■日経平均は大幅反発、日銀副総裁発言を受けて先物主導で上げ幅拡大



日経平均は大幅反発。前日比618.50円高(+1.71%)の36738.42円(出来高概算9億7000万株)で前場の取引を終えている。



7日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は156.00ドル高(+0.40%)の38677.36ドル、ナスダックは147.65ポイント高(+0.95%)の15756.64、S&P500は40.83ポイント高(+0.82%)の4995.06で取引を終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)高官が年内の利下げの可能性に言及し、期待感を受けた買いに寄り付き後は上昇。最近の強いデータを受け、堅調な経済を期待した買いや、企業決算を好感した買いに相場は終日堅調に推移した。商業用不動産懸念にジャンク級に格下げされた地銀のニューヨーク・コミュニティ・バンコープの回復に連れ投資家心理も改善し、終盤にかけて上げ幅を拡大しダウは過去最高値を更新し終了。



米国株式市場の上昇を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。英アームの好決算が影響してソフトバンクG<9984>が大幅高となり、日経平均を押し上げる格好に。11時過ぎには、日本銀行の内田副総裁が「マイナス金利解除でも緩和維持」と発言したことから225先物にまとまった買いが入り、日経平均は上げ幅を拡大。日経平均寄与度の大きい銘柄に買いが集中し、プライム市場の7割近くの銘柄が下落する一方、日経平均は36700円台まで上昇する歪な地合いとなった。



日経平均採用銘柄では、決算が材料視されて協和キリン<4151>が大幅高となっているほか、アドバンテスト<6857>、スクリーンHD<7735>、東エレク<8035>の半導体関連も上昇。また、9時ちょうどに決算を発表したルネサスエレクトロニクス<6723>も買われた。このほか、NTTデータ<9613>、テルモ<4543>、太陽誘電<6976>、トヨタ自<7203>が上昇。



一方、ディー・エヌ・エー<2432>、三井金<5706>、スズキ<7269>、カシオ<6952>、花王<4452>、AGC<5201>は決算発表を受けて売り優勢となったほか、日銀副総裁の発言がネガティブ材料となり、みずほ<8411>、三井住友<8316>など銀行株がさえない。



セクターでは、輸送用機器、その他金融業、その他製品、電気機器、精密機器などが上昇した一方、電気・ガス業、繊維製品、陸運業、銀行業、海運業などが下落した。



ランチタイムのアジア株式市場では、上海総合指数が上昇する一方、香港ハンセン指数は下落とまちまち。後場は中国株と為替をにらみつつ、日経平均が終値ベースの直近高値(1月22日の36546.95円)をクリアできるかが注目だ。一方、決算発表はピークを迎えており、後場も決算発表銘柄を中心に活発な売買が入る公算は大きい。後場動きそうな決算銘柄として、12時台の東レ<3402>、13時台の清水建設<1803>、高砂熱<1969>、東洋紡<3101>、クラボウ<3106>、新日電工<5563>、SUBARU<7270>、高島<8007>、阪和興<8078>、小田急<9007>、14時台の安藤ハザマ<1719>、大成建設<1801>、イチケン<1847>、明治HD<2269>、藤倉化<4620>、日農薬<4997>、メタルアート<5644>、NTT<9432>あたりを注目したい。



■ドル・円はしっかり、日銀緩和継続の思惑で



8日午前の東京市場でドル・円はしっかりの値動きとなり、147円93銭から148円39銭まで値を切り上げた。内田日銀副総裁は、マイナス金利を解除後も緩和的な政策環境が続くとの考えを述べ、大規模緩和修正への期待後退で円売り優勢の展開となった。



ここまでの取引レンジは、ドル・円は147円93銭から148円39銭、ユーロ・円は159円47銭から160円01銭、ユーロ・ドルは1.0771ドルから1.0783ドル。



■後場のチェック銘柄



・伊勢化学工業<4107>、ELEMENTS<5246>など、6銘柄がストップ高



※一時ストップ高(気配値)を含みます



・値上り寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はアドバンテスト<6857>



■経済指標・要人発言



【経済指標】



・日・12月経常収支:+7443億円(予想:+1兆1387億円、11月:+1兆9256億円)

・中・1月消費者物価指数:前年比-0.8%(予想:-0.5%、12月:-0.3%)

・中・1月生産者物価指数:前年比-2.5%(予想:-2.6%、12月:-2.7%)



【要人発言】



・内田日銀副総裁

「マイナス金利を解除しても、緩和的な金政策環境を維持していくことになる」

「日本の状況を欧米のアナロジーで考えるのは少し無理がある」

「予想インフレ率が再低下のリスクも意識しながら緩和的な政策を行う必要」

「YCCを見直すなら市場の自由な金利形成より尊重していく」

「先行きの不確実性はなお高いが、物価目標実現の確度は少しずつ高まっている」



<国内>

・14:00 1月景気ウォッチャー調査・現状判断(予想:50.3、12月:50.7)



<海外>

・イエレン米財務長官証言(上院銀行委員会)