【今週の概況】

■米国の早期利下げ観測後退でドルは下げ渋る



今週のドル・円は下げ渋った。週前半は150円を挟んだ水準での取引が主体となったが米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ観測は後退し、週後半はリスク選好的な米ドル買い・円売りがやや強まる展開となった。日本銀行は3月にもマイナス金利政策を解除するとの見方は多いものの、解除後も緩和的な金融環境は維持されるとの見方が広がっていることも円売り材料となったようだ。ドル・円は一時150円77銭まで買われた。



23日のニューヨーク外為市場でドル・円は150円56銭まで買われた後、150円30銭まで売られた。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が予想を超えた1月消費者物価指数(CPI)は利下げ開始時期の判断に影響を及ぼすと指摘したため、大幅利下げ観測は後退し、ドルは底堅い動きを保った。ドル・円は150円51銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:149円69銭−150円77銭。



【来週の見通し】

■ドルは底堅い値動きか、日本のインフレ鈍化にらみ152円トライの可能性



来週のドル・円は底堅い値動きか。2月27日発表予定の日本の1月コアCPIについて、先行指標とみられる東京都区部のコアCPIは+2%を割り込んでおり、全国コアCPIの伸び率は前年比+2.3%を下回る可能性がある。日本の1月消費者物価コア指数(CPI)の伸び率は鈍化が見込まれ、日本銀行による金融緩和継続への期待が高まっている。米国の早期利下げ観測は後退しており、ドルは下げづらいだろう。日銀は賃金上昇を伴う物価目標2%が実現できればマイナス金利を解除し、段階的な金融引き締めに転換することを検討している。しかし、現時点では日銀植田総裁などはマイナス金利解除後の利上げには慎重であり、緩和的な金融環境を維持する見通し。



一方、2月29日発表の米1月コアPCE価格指数は前年比+2.8%と、前回実績の+2.9%を下回る見通し。ただ、物価目標の2%を依然として上回っており、ドルは売りづらいだろう。日本の低調なCPIを受けた円売り、米インフレ高止まりで、ドル・円相場は150円台で底堅い値動きが予想される。日本政府が強い表現で円安をけん制しなければ、ドル・円は152円レベルを試す場面も想定したい。



【日・1月消費者物価コア指数(CPI)】(27日発表予定)

2月27日発表の日1月消費者物価コア指数は12月実績の前年比+2.3%を下回る可能性がある。1月実績が想定外に弱く、日本銀行の緩和策修正への思惑が後退すれば、ドル買い・円売りが強まる可能性がある。



【米・1月コアPCE価格指数】(29日発表予定)

2月29日発表の米1月コアPCE価格指数は前年比+2.8%と、12月の+2.9%からやや低下する見通し。ただ、そのペースは緩慢で、ドルは売りづらい。



予想レンジ:149円20銭-152円20銭