9日の日経平均は続伸。426.09円高の39773.13円(出来高概算15億5000万株)と3営業日ぶりに心理的節目の39500円台を回復して取引を終えた。米商務省は8日、半導体受託生産の世界最大手、TSMCが米アリゾナ州に建設する新工場に最大66億ドル(約1兆円)の補助金を支給すると発表。これを受けて、東京市場では半導体関連など値がさ株中心に値を上げるものが目立った。その後、米国で10日に3月の消費者物価指数(CPI)の発表を控えているため、次第に様子見ムードが強まり伸び悩む場面もみられた。ただし、植田和男日銀総裁が参院財政金融委員会で「当面緩和的な金融環境が継続する」などの発言が伝わると、短期筋に先物買いが入り、日経平均は高値引けとなった。



東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、非鉄金属、卸売、空運、不動産など28業種が上昇。一方、パルプ紙、医薬品、海運など5業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、信越化<4063>、レーザーテック<6920>、アドバンテス<6857>が堅調だった半面、ソフトバンクG<9984>、第一三共<4568>、ニトリHD<9843>、ZOZO<3092>が軟化した。



東エレクなどの半導体関連株中心に買いが入ったほか、「著名投資家ウォーレン・バフェットが率いる投資会社のバークシャー・ハサウェイが円建て債の発行を準備している」と米メディアが報じ、バフェット氏が保有する商社株への買い増しに対する思惑が広がった。また、円相場が一時約34年ぶりとなる1ドル=152円台を窺う展開となるなど、円安傾向にあることも相場を支えた。



日経平均は続伸したものの、25日線水準での上値の重い展開となった。米CPIや卸売物価指数(PPI)などのインフレ指標に注目している。両指標が市場予想を上回り、インフレに対する見方が強まれば、早期の利下げ観測の後退につながり、米国市場も不安定な値動きを強いられる可能性がある。それ故に、結果を見極めたいと考える投資家は多いだろう。