■業績動向



3. 財務状況と経営指標

ケンコーマヨネーズ<2915>の2017年3月末の財務状況について見ると、総資産は前期末比9,136百万円増加の51,442百万円となった。主な増加要因を見ると、流動資産では2017年2月に実施した公募増資に伴い現金及び預金が6,366百万円増加したほか、未収入金が524百万円増加した。固定資産では生産能力の増強投資に伴って有形固定資産が1,599百万円増加した。



負債合計は前期末比8百万円減少の22,985百万円となった。流動負債では未払金が717百万円増加し、設備関係支払手形が672百万円減少した。また、固定負債では長期借入金が695百万円減少する一方で、長期未払金が536百万円増加した。有利子負債は合計で34百万円の増加となった。また、純資産は前期末比9,144百万円増加の28,456百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が2,527百万円増加したほか、公募増資の実施により資本金及び資本剰余金が6,487百万円増加した。



経営指標を見ると、公募増資の実施を主因として自己資本比率が前期末比9.7ポイント上昇の55.3%と同社が中期経営計画で目標としてきた50%の水準を1期前倒しで超えたほか、有利子負債比率も同12.5ポイント低下の26.9%となり、財務基盤は大幅に強化されたと言える。ただ、同社ではグループ生産能力の更なる拡大を目指して2019年3月までに総額159億円をかけて、国内4拠点で既存工場の増築並びに新工場の建設を計画している。2017年3月期末の現預金の水準は137億円となっており、不足部分は銀行からの借入れで賄っていく予定となっている。このため、今後は再度、自己資本比率は低下する可能性があるが、超低金利が続くなかで財務面での健全性は維持できるものと予想される。



収益性についてはROEで12.0%、連結経常利益率で5.6%といずれも3期連続で上昇している。タマゴ加工品を中心とした増収効果で収益性向上が続いた格好となっている。2018年3月期については、原材料価格の上昇や人件費等の固定費増、新工場建設のための準備費用などが重なって、連結経常利益率は5.5%に低下する見込みだが、中期経営計画も目標としている5%の水準は維持できる見通しだ。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)