■高千穂交易<2676>の今後の見通し



1. 2018年3月期の業績見通し

進行中の2018年3月期は売上高で21,000百万円(前期比10.3%増)、営業利益で1,000百万円(同99.8%増)、経常利益で1,000百万円(同42.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で650百万円(同132.4%増)と増収増益の見通しだ。以降に述べる中期経営計画(2017年3月期から2019年3月期)の2年目として引き続き増益を維持する計画だ。



売上構成の変化などから売上総利益率は前期の25.3%から26.0%へ改善する見込みだ。さらに、のれん償却(販管費に含まれる)がピークを過ぎて184百万円(前期346百万円)へ減少することもあり、営業利益以下は大幅な増益を予想している。



2. 2018年3月期のセグメント別見通し

セグメント別売上高は、システム事業が12,670百万円(前期比11.7%増)、デバイス事業が8,330百万円(同8.3%増)を予想している。各サブセグメントの予想及び主な施策は以下のようになっている。



(1) システム事業

a) セキュリティ

売上高は7,960百万円(同11.0%増)を見込んでいるが、重要施策として「リテール重点市場への拡販」と「グローバル事業推進」を掲げている。具体的には、小売業向けに画像認識と商品監視システムの複合ソリューションを拡販する。また、引き続き携帯キャリア向けにディスプレイセキュリティの横展開を図る。同様に、オフィス向け入退室管理システムも、前期に好調であった外資系企業の攻略を継続する。



海外では東南アジア地域の電力需要拡大に伴う発電所向け高度防火システムの需要を確実に取り込んでいく。また、原油価格が回復傾向にあることから新たな設備投資が予想される石油コンビナート等にも注力していく計画だ。



b) その他ソリューション

売上高は2,200百万円(同36.5%増)を見込んでいる。RFID関連では、前期から後ずれしている大型案件を確実に取り込む計画だ。まず物流市場ではこれまでに導入したRFIDタグの管理システムを強化し、アパレル市場では製造から販売までのサプライチェーン全体で、入出荷・検品作業の効率化、物流プロセス管理の精度向上等を実現するためのRFIDシステムの販売を強化する。また、RFID特殊(リネン)タグをレンタル事業向けに拡販する。



クラウド型無線LANシステムは小売業向けに加えて、防災対策などでWi-Fi環境の整備が見込まれる自治体や文教市場向けにも拡販を目指す。メーリングプロダクトでは、大型封入封緘機のリプレースの販売を強化する。



(2) デバイス事業

デバイスセグメントは厳しい事業環境が継続するものの、電子プロダクト、産機プロダクトともに増収を目指している。



a) 電子プロダクト

売上高は3,300百万円(同7.8%増)を見込んでいる。引き続き産業機器市場への販売強化を継続する。具体的には、IP-PBX(構内交換機)や半導体製造装置の量産化をフォローする。また、2020年までに政府が推進するWi-Fi環境整備の一環として、鉄道通信インフラ(新幹線トンネル内基地局)に向けて電子部品(フィルター)を拡販する。その他、音声認識機能の要求が高まる車載市場などへシリコンマイクを拡販、アミューズメント市場へは独自の電源周辺部品のソリューション提案を横展開、などを行う。



b) 産機プロダクト

売上高は5,030百万円(同8.7%増)を計画している。住設市場では、国内に加え、Takachiho America, Inc.を通じて本格的な米国市場攻略を進めると共に、アジアへの販売も強化する。遊技市場向けでは新開発ユニットを投入し、自動機市場においても独自の複合提案を強化する。また、新商品(フィルスター社製品、サウスコ社製品、昇降ユニット等)を積極的に拡販していく。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)