■事業部門の動向



1. 個別指導部門

個別指導部門の2017年3月期の売上高は、直営が1,973百万円(前期比2.2%減)、FCが333百万円(同3.4%減)となり、個別指導部門全体では2,307百万円(同2.4%減)で着地した。



個別指導部門は大学受験予備校における個別指導から発生した経緯もあり、高校生の比率が高かったが、ここ数年は小中学生、特に小学生の取り込みに注力してきた。その結果、高校生の減少を小中高生の伸びが補って、生徒数は直営・FCともに拡大が続いている。しかし客単価の面では、高校生に比べれば小中高生は低いため、その構成差により、売上高は減収となった。



城南進学研究社<4720>は高校生の減少傾向は従前から想定しており、それを見越しての小中学生へのシフト策であった。したがって、2017年3月期の減収は、ある意味では同社の狙いどおりということができ、減収をネガティブに捉える必要はないと弊社では考えている。



ただ、同社は個別指導部門が減収トレンドを歩むのを漫然と甘受しているわけではない。生徒構成差すなわち単価構成差による売上高の伸び鈍化は今後も続くと見込まれることを前提に、それに対応できるべく、個別指導部門の収益体質強化に取り組んでいる。



具体的には、直営部門では不採算教室の閉鎖を進めている。またFC部門ではFCオーナーの新規加盟の条件を厳格化している。現状は教室数の増加よりも個々の教室の収益性の強化を優先しているということだ。その結果、2017年3月末の個別指導教室数は、直営が66教室(前期末比横ばい)、FCが213教室(同3減)で総数は前期末比3減の279教室となっている。



2018年3月期についても、基本的には2017年3月期と同じスタンスで臨む方針だ。直営においては、まだ収益性の低い教室が残っているとみられ、その強化・改善を優先するため、純増数はゼロとみているもようだ。一方、FCでは開設の増加を計画している。弊社ではこれら新規開校の多くは既存FCオーナーによる多店舗展開が中心とみており、各新設教室の経営基盤としては一定の安心感があると考えている。ただ、FCにおいても不採算教室の閉鎖・統合による収益体質の強化はFCオーナーに対して指導を強めており、純増数は前期同様、もっと少くなると弊社ではみている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)