■要約



八洲電機<3153>は、産業用システムなどを取り扱う電機技術商社。顧客の工場等に電気機器の納入から設置工事、アフターサービスまでを一貫して手掛けている。取扱分野は、プラント、産業システム、社会インフラのほか、電子部品など幅広く、日立製作所<6501>、及び日立グループの国内最大の特約店として発展を遂げてきた。東京オリンピック・パラリンピックを控え、インフラ整備が加速しそうな状況にある一方、首都圏の再開発事業が活発化しているなど、収益環境の見通しは明るい。また、製造業の設備投資が拡大すれば、更なる収益の伸びが期待できるようになる。



現在、仕入先のうち、日立製作所並びに日立グループ企業は半分をやや下回るレベル。主な日立グループ企業としては、(株)日立産機システム、日立アプライアンス(株)、(株)日立プラントメカニクスなどがある。日立グループ最大の特約店としての機能を果たしつつ、顧客ニーズに対応することを基本とし、他社の製品も取り扱う。例えば、力を注いでいるLEDに関しては、様々なメーカーの製品が取り扱い可能で、品揃えを充実させている。



5月15日に発表した2017年3月期決算(連結ベース)は、売上高が前年比3.4%減の75,662百万円、経常利益が同16.0%減の1,687百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同44.3%減の1,007百万円となった。当初は増収増益を想定していたものの、社会インフラ事業における受注代理手数料が大幅に減少したほか、年度末における工事の延伸が下振れした主な要因となっている。なお、親会社株主に帰属する当期純利益に関しては、2016年3月期に、負ののれん発生益651百万円を特別利益として計上していた。そのため、この要因を除くと、親会社株主に帰属する当期純利益は実質的に前期比で13.1%減になると試算できる。



2018年3月期決算(連結ベース)見通しは、売上高が前期比0.8%増の76,300百万円、経常利益が同27.4%増の2,150百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同81.6%増の1,830百万円を想定している。一転して大幅増益の見通しとなる。



配当金については、2017年3月期は1円増配して年16円配当。配当性向は34.6%となっている。2018年3月期は、年16円配当を継続し、配当性向は19.0%になる見通しだ。安定的な配当を基本とし、今後の状況を見ながら配当の額について検討するとしている。



■Key Points

・ソリューション・エンジニアリング力を強化

・2018年3月期は大幅増益の見通し

・進行中の中期経営計画は2019年3月期に連結売上高90,000百万円、連結営業利益2,600百万円、ROE8.8%を目指す



(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)