■要約



明光ネットワークジャパン<4668>は、個別指導学習塾「明光義塾」の直営・FC事業を主軸に、サッカースクールや医科系予備校、学童保育、外国人向け日本語学校など各種教育サービスを展開する。フランチャイズの運営ノウハウに強みを持ち、高い収益性と好財務内容が特徴となっている。



1. 2017年8月期第3四半期累計業績は増収増益に

2017年7月11日付で発表された2017年8月期第3四半期累計(2016年9月〜2017年5月)の連結業績は、売上高が前年同期比7.3%増の14,028百万円、営業利益が同76.2%増の1,743百万円と増収増益決算となった。主力の明光義塾事業(FC事業含む)は生徒数の減少傾向が続き売上高で前年同期比1.9%減収となったものの、販促費の減少によりセグメント利益は同25.2%増益となった。また、前第4四半期より連結対象となった国際人材開発株式会社や株式会社古藤事務所などが収益貢献したことも増収増益要因となっている。



2. 2017年7月より直営教室で「振り返り授業」「明光eポ」を本格スタート

同社は明光義塾事業の再成長に向けた取り組みとして、2017年7月より新学習指導サービスである「振り返り授業」とスマートデバイスを使ったeポートフォリオシステム「明光eポ」の導入を開始した。「振り返り授業」とは、「学ぶ」と「振り返る」をひとつのサイクルとして生徒が主体的に取り組むことで、「主体的な学び」を育んでいくことがポイントとなっている。その育成をサポートするプラットフォームシステムとして「明光eポ」を開発した。同システムで学習記録を蓄積・可視化していくことで生徒自身が成長を実感できるようにしたほか、保護者もスマホを使って子どもの学習状況を確認できるようになり、子どもの学力向上だけでなく顧客満足度の向上につながるシステムとして期待される。まずは、直営教室から導入を開始し、FC教室にも順次導入を進めていく予定となっている。2020年に予定されている学習指導要領改訂では、「問題解決能力」を育むための「主体的な学び」が重要視されることになるが、同社はこうした学習方法の変化に率失して取り組むことで同業他社との差別化を図り、生徒数の拡大につなげていきたい考えだ。



3. 2017年8月期は2期ぶりの増収増益に

2017年8月期の連結業績は、売上高で前期比7.3%増の20,041百万円、営業利益で同17.7%増の2,560百万円と2期ぶりの増収増益に転じる見通し。明光義塾の生徒数については計画よりもやや弱含んで推移しているものの、第3四半期までの進捗状況からすると営業利益ベースで計画を達成する可能性は高いと弊社では見ている。また、中期経営計画では経営目標値として、2020年8月期に売上高22,541百万円、営業利益3,620百万円を掲げている。計画達成のカギを握るのは主力の明光義塾事業であり、「振り返り授業」と「明光eポ」の導入により生徒数が再び増加に転じるかどうかが注目される。中期経営計画では生徒数で2016年8月期末の13万人から15万人に拡大していくことを目標としている。



4. 株主還元は引き続き積極的で、連続増配を継続方針

株主還元は積極的に行っていく方針に変わりない。2017年8月期の1 株当たり配当金は、前期比2.0円増配の40.0円と上場来の連続増配を継続する予定だ。また、株主優待では8月末の株主に対して保有株数、継続保有期間によって1,000〜5,000円相当のQUOカードを贈呈している。株主優待も含めた単元当たりの投資利回りは、現在の株価水準(7月31日時点で1,574円)で3〜4%の水準となる。



■Key Points

・2017年8月期第3四半期累計業績は明光義塾事業の増益とM&A効果で増収増益に

・明光義塾再成長のカギを握る「振り返り授業」「明光eポ」の導入を開始

・明光義塾の再成長と新たな基幹事業の育成により、2020年8月期に営業利益36億円を目指す



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)