■中長期の成長戦略



1. AI・IoTマーケットに大きな事業機会

新しい商品・サービス・技術が開発され普及すると、必ずそのインフラが必要になり導入時設定などの業務が発生する。スリープログループ<2375>はその“ラストワンマイル”を受託して成長してきた経緯があり、商材は変わってもその勝ちパターンは今後も同様である。



IoT関連では様々なセンサーやカメラ、環境関連機材、基地局などが設置され、インターネットにつながることが想定されており、同社の事業機会も大きく広がる。一例として、関東エリアでのバス停設置工事の受託、横浜市のハイブリッド街路灯(風力と太陽光で稼働する街路灯で蓄電機能も果たす)工事の受託など新たなIoTインフラでの経験を積み重ねつつある。



2016年9月のインターポレーションとの資本業務提携は、同社がIoT市場で一歩踏み込んだサービスを展開するきっかけとなりそうだ。インターポレーションは、IoT先進国であるフランス並びに欧州の企業との強いビジネス・ネットワークを基盤に、日本を含むアジア全域にエネルギーやインフラ分野に特化したIoTソリューションを展開する企業である。同社としては、産業用で実証済みの最先端ソリューションをローカライズ・カスタマイズすることで、IoTインフラの構築、IoT関連機器の販売支援、IoT機器導入後のサポートなどにサービス領域を拡げたい考えだ。



2. FinTech市場への進出

2017年5月、同社(子会社のスリープロエージェンシー)は、インバウンド向けモバイル決済サービス商品を持つダナルジャパン(本社:東京都千代田区)と資本業務提携を行い、このサービスの普及を支援していくことを発表した。



ダナルジャパンは韓国国内の携帯電話決済市場にてシェア1位の(株)ダナル(本社:韓国)の日本法人であり、スマートフォンを使ったインバウンド向けモバイル決済サービスWeChat Payment、Bank Wallet、BarTong(バーコード統合決済)など複数の決済手段を通じ、中国及び韓国などの訪日外国人向けの複数国に対応した決済サービスを提供している。このサービスは、スマートフォンを用いてオフライン加盟店でも決済を可能にした世界初のバーコード決済であり、安全で簡単にリアル店舗で支払いができ、韓国国内をはじめ世界で使われる決済ソリューションである。同社は、日本国内における決済サービスの利用店舗の開拓、利用端末の設置・レクチャー、利用ユーザーに対するコールセンターサポートなどを提供する予定だ。



また、この取り組みを機に「FinTech(IT技術を活用した様々な金融サービス)」展開企業向けの支援サービスを提供することでFinTech市場に参入し、将来の成長事業としたい考えだ。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)