■業績動向



1. 2020年3月期第2四半期累計業績の概要

KADOKAWA<9468>の2020年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比1.7%減の100,439百万円、営業利益が同123.1%増の6,389百万円、経常利益が同72.9%増の6,805百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同192.7%増の6,202百万円となり、利益に関しては想定以上の増益となった。また、2020年3月期第2四半期より連結対象から外れたMAGES.の業績への影響額は、売上高で十数億円程度の減収要因となったが、利益への影響は軽微だった。



売上高は電子書籍・電子雑誌が好調に推移し、出版事業が増収となった。営業利益は出版事業、映像・ゲーム事業、Webサービス事業で増益となっており、特に、Webサービス事業、映像・ゲーム事業の増益寄与度が大きかった。Webサービス事業については、前期にドワンゴで実施した事業構造改革の効果が顕在化し、また、映像・ゲーム事業では、映像においてアニメの海外権利許諾が好調なこと、ゲームにおいて2019年3月に販売を開始した「SEKIRO」が世界で累計400万本を超える大ヒットとなったことが大きい。また、全社的にコスト削減に取り組んだことも増益要因となっている。



売上原価率が前年同期比4.9ポイント改善しており、金額ベースでは、全社で外注費で前年同期比2,169百万円、減価償却費で1,050百万円、通信費で212百万円それぞれ減少している。これは主にはドワンゴにおける構造改革の成果の現れだと言える。また、販管費率については売上の減少や人件費の増加もあって、前年同期比1.4ポイント上昇している。



営業外収支は、受取利息、受取配当金、持分法による投資利益等が計上されている。前年同期は為替差益295百万円が計上されたが、今期は、為替の影響により為替差損331百万円となった。また、特別利益として固定資産売却益1,604百万円※1や受取和解金585百万円※2などを計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益の増益率が大きくなっている。



※1 主に連結子会社の(株)ビルディング・ブックセンターが所有する土地・建物の売却益。

※2 連結子会社において発生した取引先の契約違反等に起因する損害についての和解金。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)