■要約



日本テクノ・ラボ<3849>は、少数精鋭のコンピュータシステム開発会社である。「イメージング&プリンタコントローラ事業」「ストレージソリューション事業」「セキュリティ事業」「ビジネスソリューション事業」の4つの事業を展開しているが、各セグメントで市場優勢性のある自社開発製品群を持っていることが強みである。



1. 2020年3月期第2四半期の業績概要

2020年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比10.8%減の193百万円、営業損失33百万円(前年同期は59百万円の損失)、経常損失32百万円(同108百万円の損失)、四半期純損失36百万円(同73百万円の損失)となった。製品売上高及び保守売上高の減少に伴い、セグメント全体の売上高は減少したが、製品原価の大幅な減少により、セグメント全体の損益は改善された。なお受注残高については、高水準を維持しているだけでなく大型受注もあり、2020年3月期第2四半期末時点で558百万円となる。セグメント別ではセキュリティ事業が好調であった。またイメージング&プリンタコントローラ事業は、案件の大型化により、2020年3月期売上予定の受注残高が前年同期比192.7%増の373百万円となった。



2. 2020年3月期通期の業績見通し

2020年3月期通期の業績見通しは、売上高が前期比18.9%増の900百万円、営業利益が同48.7%増の150百万円、経常利益が同175.7%増の150百万円、当期純利益が同105.7%増の80百万円とする期初計画を据え置いており、2ケタ増収・大幅増益を見込んでいる。セグメント別にみると、イメージング&プリンタコントローラ事業においては、大型案件の受注に伴う受注残を抱えているほか、新機能を追加した高速大型インクジェット印刷機用ヘッドコントローラ兼RIPソフトウェアを2019年10月から量産開始しており、この効果に期待が持てる。セキュリティ事業では、情報セキュリティで中央省庁への導入が決定したことにより、横展開による営業拡大を図るほか、映像セキュリティで複数拠点、複数カメラの一括管理ニーズが増加している。NEC<6701>の顔認証技術と連携した仕組みなどを中心に、海外展開も進行中である。ストレージソリューション事業においては、省エネルギー、データ長期保存の点で優位性を生かすほか、医療関係、新聞等メディア関係を中心に徐々に拡大している。



3. 中期経営計画

同社は2019年5月に、中期経営計画「Next Stage 2022」を発表した。この中期経営計画では「フォローの外部環境を活かした積極経営」「高い開発力、技術力による高付加価値ソフトウェア、システムの開発」「少数精鋭」の3つの経営方針を掲げ、2022年3月期に売上高1,300百万円、営業利益450百万円を計画している。セグメント別のトピックスとしては、イメージング&プリンタコントローラ事業では、業務用高機能プリンタ大手である(株)シンク・ラボラトリー次期グローバル戦略モデルへ採用されるなど、継続的な受注が見込まれる。ストレージソリューション事業では、医療機関系、報道機関系を中心に、過去から蓄積する大量のデータを「長期間」「安全」に「低コスト(省電力)」で保管したいというニーズからビッグデータの安全な保管方法としての需要が拡大中だ。 セキュリティ事業(情報)では、印刷物に対する情報管理意識の高まりから、大手金融機関、自治体を中心に導入が進んでおり、今後も受注拡大が見込まれる。セキュリティ事業(映像)では、空港、高速道路、ダム、発電所など、比較的大規模で複数の映像機器システムを使用するインフラ施設における需要が旺盛である。



■Key Points

・「Mistral」「SPSE PRINT SCOPE」「FIREDIPPER」など、各セグメントで市場優勢性のある自社開発製品群を持つ、コンピュータシステム開発会社

・2020年3月期第2四半期は減収も、イメージング&プリントコントローラ事業の受注残高は前年同期比3倍弱で受注好調

・2020年3月期は2ケタ増収・大幅増益予想、2022年3月期に売上高1,300百万円、営業利益450百万円目標



(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)