■業績動向



1. 2020年3月期第2四半期累計の連結業績は増収・減益

日本化学工業<4092>の2020年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比2.3%増の18,302百万円、営業利益が同7.5%減の1,642百万円、経常利益が同8.5%減の1,694百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同14.4%減の1,121百万円だった。



売上面では化学品事業が伸び悩み、空調関連事業が大幅減収だったが、機能品事業が2ケタ増収と好調に推移してけん引した。利益面では空調関連事業の大幅減収、原料価格の高止まり、減価償却費の増加などで減益だった。



なお期初時点で第2四半期累計予想を開示していないが、社内計画に対しては機能品事業がMLCC向けを中心に好調で、利益は想定を上回ったようだ。



2. セグメント別動向

セグメント別の動向は以下のとおりである。



化学品事業は売上高が前年同期比0.1%減の7,828百万円、営業利益が同2.3%増の401百万円だった。主要製品では、シリカ製品が環境関連向け(放射性物質吸着剤)スポット案件の寄与で大幅伸長したが、クロム製品はメッキ向け、リン製品は光学ガラス向け、その他はグリース向けリチウム製品の需要が低調に推移し、売上面は全体として伸び悩んだ形だ。ただし利益面は製品構成差などで増益を確保した。



機能品事業は売上高が前年同期比11.6%増の8,098百万円、営業利益が同20.0%増の979百万円だった。主要製品では、ホスフィン誘導体が海外向けの好調、農薬が海外向けの好調で大幅伸長した。電池材料は主要顧客向けの堅調推移、電子セラミック材料は自動車・通信向けの好調、回路材料は主要顧客向けの好調、その他は半導体向けホスフィンや医薬中間体の好調で、いずれも増収だった。増収効果や製品構成差で大幅増益だった。



賃貸事業は売上高が前年同期比1.1%増の455百万円、営業利益が同4.3%減の265百万円だった。イオンタウン郡山において増改築店舗の賃貸を開始した。空調関連事業は売上高が同21.7%減の1,494百万円、営業利益が27百万円の損失(前年同期は267百万円の利益)だった。新規設計・施工及びメンテナンス需要が低調だった。その他は売上高が同2.7%減の425百万円、営業利益が同22.2%増の11百万円だった。書店事業が低調だった。





自己資本比率上昇して財務改善

3. 財務概要

財務面で見ると、2020年3月期第2四半期末の総資産は63,650百万円で前期末比1,847百万円減少した。主に流動負債で支払手形及び買掛金、短期借入金が減少し、流動資産で現金及び預金が減少した。純資産は36,028百万円で同530百万円増加し、自己資本比率は56.6%で同2.4ポイント上昇した。親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げによって純資産が順調に増加し、自己資本比率が上昇して財務面の改善も進展している。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)