■要約



1. 分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業を展開

プロパスト<3236>は、JASDAQスタンダード市場に上場する総合不動産ディベロッパーで、分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業の3つのセグメントを持つ。同社は、都心の立地の良い場所に特化した不動産業を展開しており、都市生活を満喫できるような高いデザイン性が大きな特長である。他のディベロッパーとは異なり、物件名はそれぞれのコンセプトをもとに名付けている。



競争の激しい首都圏のマンション市場をターゲットにしながら、同社では情報整理とスピーディな判断による「仕入力」、地域のポテンシャルを最大限に引き出し、地域特性や周辺環境と調和したコンセプトの空間を創造する「企画力」や「デザイン力」などの強みを発揮して、成長を続けている。



2. 2020年5月期第2四半期は大幅な増収増益決算

2020年5月期第2四半期累計の売上高は12,533百万円(前年同期比34.3%増)、営業利益1,277百万円(同72.6%増)と大幅な増収増益を記録した。セグメント別では、分譲開発事業は、売上高1,775百万円(同169.6%増)、営業利益85百万円(同60.9%増)と端境期に当たった前年同期から大きく回復した。賃貸開発事業は海外投資家による購入もあり、売上高7,135百万円(同119.0%増)、営業利益1,295百万円(同76.1%増)と、引き続き会社全体の増収増益をけん引した。バリューアップ事業は売上高3,623百万円(同33.1%減)、営業利益401百万円(同18.7%減)であった。保有物件の売却推進に伴い資産が減少する一方、利益剰余金により純資産が増加したことで、自己資本比率は19.6%と、2013年5月期の9.5%から大幅に上昇し、同社の安全性は着実に改善している。



3. 2020年5月期は慎重な業績予想を維持

2020年5月期の業績予想は、売上高18,950百万円(前期比5.3%増)、営業利益1,139百万円(同17.3%減)である。分譲開発事業については2018年5月期並みの水準に回復し、賃貸開発事業も前期同様の好調継続を見込むものの、バリューアップ事業についてはやや弱めに見ている。同社では例年、期初は慎重な予想を立てており、現時点で期初の業績予想を変えていない。ただ、営業利益は第2四半期までに通期予想を上回るなど、業績は順調に推移していることから、最終的には予想を大きく上回り着地すると見る。財務体質の強化を優先し、配当については前期と同じく1株当たり2.0円を予定する。また、自己株式の取得も継続している。



4. 2021年5月期以降も堅調な業績を継続する見通し

同社のマーケットである首都圏のマンション市場では、新築マンションの1戸当たり平均価格は高値圏で横ばい傾向にある一方、マンション契約率は低下するなど、今後の事業環境は必ずしも楽観できない。ただ、同社の強みである物件の仕入力に、定評のある企画力・デザイン力が加わり、3事業が補完し合うことで、2021年5月期以降も堅調な業績を継続すると弊社では考える。



■Key Points

・総合不動産ディベロッパー。分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業が3本柱。都心の立地の良い場所に特化した不動産業を展開しており、都市生活を満喫できるような高いデザイン性が大きな特長

・2020年5月期第2四半期業績は、売上高12,533百万円(前年同期比34.3%増)、営業利益1,277百万円(同72.6%増)の大幅な増収増益。賃貸開発事業が引き続き好調で、分譲開発事業も回復し全体の増収増益をけん引

・2020年5月期の業績予想は、期初予想を変えず、売上高18,950百万円(前期比5.3%増)、営業利益1,139百万円(同17.3%減)と増収減益を見込むが、予想を大きく上回って着地の見通し。財務体質の強化を優先し、前期並みの配当を予定、自己株式の取得も継続

・今後の事業環境は楽観できないが、同社の強みである物件の仕入力に、定評のある企画力・デザイン力が加わり、3事業が補完し合うことで、2021年5月期以降も堅調な業績を継続すると見る



(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)