■業績動向



1. 2020年9月期第2四半期累計業績の概要

ティア<2485>の2020年9月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比0.3%減の6,671百万円、営業利益で同24.0%減の749百万円、経常利益で同24.3%減の745百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同24.9%減の504百万円となった。売上高は上場来初の減収となり、各利益は7期ぶりの減益となった。また、会社計画比でも葬儀件数、葬儀単価の下振れにより、売上高で4.8%下回ったほか、各利益も10%以上の未達となった。



2020年9月期第2四半期累計の新規出店は、直営で家族葬専用ホールを1店舗(名古屋市内1店舗)、葬儀相談サロンを1店舗(東京都1店舗)、FCで1店舗(愛知県1店舗)をそれぞれ出店し、第2四半期末の店舗数は直営店で70店舗(うち、会館60店舗、サロン10店舗)、FC店で49店舗の合計119店舗となった。また、葬儀件数は直営で前年同期比3.6%増の5,862件、FCで同2.5%増の2,610件となり、合計で同3.3%増の8,472件となった。同期間における国内全体の葬儀件数伸び率は0.9%減となっており、業界平均を上回る成長が続いている。



売上高の前年同期比増減要因を見ると、新店稼働により245百万円の増収要因となったものの、直営既存店売上高が前年同期比4.0%減、263百万円の減収となったことが全体の減収要因となった。家族葬ニーズの高まりを背景に、葬儀単価が前年同期比で2.7%低下したほか、葬儀件数も同1.4%減と低調に推移した。期初計画では既存店売上高で前年同期比1.7%増(葬儀単価で0.9%減、葬儀件数で2.7%増)を見込んでいたため、既存店の落ち込みが業績の下振れに直結したことになる。第1四半期は計画どおりに推移していたが、第2四半期に入って葬儀件数が業界全体で落ち込んだことに加え、「小さなお葬式」を展開する(株)ユニクエストが東海エリアでテレビCMを積極的に展開するなど攻勢を仕掛けてきたことも件数の伸び悩みの一因になったと見られる。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、3月下旬以降、葬儀規模を縮小して行うなどの動きが出たが、影響額としては軽微であった。



経常利益の前年同期比での主な減益要因は、人件費の増加で110百万円、売上原価の増加で41百万円などとなっている。また、会社計画比では人件費や広告宣伝費を抑制できたものの、売上未達による売上総利益の減少が下振れ要因となった。



売上原価率は59.1%と前年同期比で0.6ポイント上昇した。内訳を見ると、商品原価率で1.4ポイント低下したものの、労務費率で1.2ポイント、雑費率で0.8ポイントそれぞれ上昇した。商品原価率については、主に名古屋エリアにおける車両、納棺、接客業務の内製化と生花事業の取扱拡大を進めたことが低下要因となっており、対応する格好で労務費率が上昇している。商品原価率と労務費率の合計で見ると0.2ポイント低下しており、内製化の取り組みそのものは原価率の改善要因となっている。一方、雑費率の上昇要因は、既存店の売上減少による家賃や光熱費などの固定費比率上昇が主因だ。



販管費率は29.6%と前年同期比で2.8ポイント上昇した。金額ベースでは186百万円の増加となっており、内訳を見ると人件費で110百万円、広告宣伝費で4百万円、その他で72百万円の増加となった。人件費の増加は、中長期の出店を見据えた人員体制の強化や賃金制度を改定したことによる。また、その他費用の増加は2019年4月に開設した「THRC」に関連した経費増が主因となっている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)