■業績動向



1. 2020年2月期の業績概要

キャリアリンク<6070>の2020年2月期の連結業績は、売上高で前期比13.3%増の21,103百万円、営業利益で同268.9%増の692百万円、経常利益で同137.9%増の690百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同208.1%増の526百万円となった。売上高は2期連続増収、各利益は3期ぶりの増益に転じた。同社の業績は2018年2月期以降、民間企業向け大型BPO案件の業務縮小を主因として減益を強いられてきたが、こうしたマイナス要因も一巡し拡大基調に転じた格好だ。



売上高は2018年10月より開始したキャッシュレス決済関連受託業務が通年で寄与したことに加えて、消費税増税関連のスポット案件を予想以上に受注できたこと、大手テレマーケティング事業者向けや食品加工事業者向けが好調に推移したことが増収要因となった。



売上原価率は消費税増税関連のスポット案件を始めとするBPO案件及び給与計算受託業務のうち採算の良い案件が増加したことにより、前期比で0.9ポイント改善した。また、新規受注案件にかかる就業スタッフ募集費の効率的な運用や業務効率化による事務スタッフの減少、JBSで2019年2月期に実施した支店統合、事務所移転等による固定費削減効果等によって販管費率も前期比1.4ポイント低下し、営業利益率は3.3%と2018年2月期の水準まで回復した。



営業外収支が2019年2月期と比較して悪化したが、これはキャリアリンクファクトリーで計上した消費税等差益102百万円がなくなったことによる。



期初会社計画との比較で見ると、売上高は計画に織り込んでいなかった消費税増税関連のスポット案件を中心に事務系人材サービスが予想を上回ったものの、製造系人材サービスや営業系人材サービスが下回り、全体では若干の未達となった。一方、利益面では消費税増税関連のスポット案件が寄与したことに加えて、業務効率の改善やJBSの収益が予想以上に改善したことにより期初計画を上回って着地した。なお、2020年2月期末の従業員数は、民間企業向け大型BPO案件の業務が終了したことや事務スタッフの減少等により、前期末比11.2%減の525人となっている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)