■今後の見通し



オプティム<3694>の2021年3月期通期の業績予想は、新型コロナウイルス感染症の影響が不透明なため、売上高、各利益ともにレンジ予想となった。売上高で前期比10.1〜20.1%増の7,407〜8,080百万円、営業利益で同177.4〜493.9%増の712〜1,526百万円、経常利益で同209.4〜522.9%増の802〜1,616百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同327.6〜777.3%増の501〜1,028百万円を見込んでいる。同社では、2021年3月期を「研究開発投資の回収が始まる期」と位置付けており、大幅増益を見込む。



売上高に関しては、創業来21期連続の過去最高売上高を目指す。売上高予想は巡行速度での成長ケースで前期比20.1%増を見込む。直近の実績(2020年3月期23.0%増、2019年3月期29.9%増、2018年3月期27.0%増)からも、同社は過去前期比20%以上の成長を続けてきた。同社の売上高の70%程度を占める既存サービスはストック型(サブスクリプション)のライセンス課金が多いため、安定した業績を見込むことができる。具体的には、新規サービス(AI/IoTサービス)では、「OPTiM Cloud IoT OS」をベースとしつつ業種ごとのプラットフォーマー向けのカスタマイズがビジネスモデルの主流となる。パッケージサービス「OPTiM AI Camera」製品群においてもサービス導入期であるため、カスタマイズ売上の構成比が高い。今後は新規サービスにおいてもストック型のライセンス課金の構成比が上がってくることが予想される。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたケースとして同10.1%増を見込む。期初の時点で顕在化していないリスクが存在している可能性があるため、そのリスクへの対応として最大で10%程度の売上低減を予想に加えた。



2021年3月期は、同社の戦略上では「利益計上を開始する期」であり、過去最高利益を目指す。過去3年にわたり、第4次産業革命の中心的企業になるべく、AI・IoT・Robotics分野に積極的な投資を行ってきたが、AI・IoT分野でのシェアNo.1を複数分野で達成し、過去の投資の成果も業績に反映するようになった。2021年3月期は高水準の研究開発投資は維持しつつ、売上高経常利益率20.0%を計画する(経常利益1,616百万円、予想の上限)。一方で、同社では、新型コロナウイルス感染症の影響が出た場合(売上低減10%)でも、継続的な研究開発投資を行うことを計画しており、その場合の売上高経常利益率が10.8%(経常利益802百万円、予想の下限)となる。弊社では、リモートワークの普及など新型コロナウイルス感染症の影響は同社にとって追い風になる側面もあることから、売上高予想及び利益予想は上限に近いものになると考えている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)