■事業概要



4. 企業としての方針(CSR/ESGの取り組み、SDGsへの考え方)

ナガイレーベン<7447>は2015年で創業100周年を迎えたが、この間に「人の和」「利益の創出」「社会への貢献」の3つを中心とした「ナガイズム」という企業精神を醸成させてきた。具体的には以下のような施策を実行してCSR/ESGに取り組んできた。



(1) 女性活躍:女性主役産業をサポート

同社の製品の多くは病院や介護施設の現場で働く女性向けであり、また同社の生産現場では多くの女性スタッフが縫製作業に関わっている。同社の事業活動が、多様なライフイベントを持つ女性が活躍できる場を創出し、働く女性への支援につながっている。



(2) 地域貢献

a) 歴史白衣の貸出し

白衣の変遷とともに、看護師の歴史を理解することを目的として、医療機関の催事等に無料貸し出しをしている。



b) 生産拠点を通じた地域貢献

国内では秋田県、海外では中国、インドネシア、ベトナムなどの地域で生産を行うことで雇用を創出、地域経済に貢献している。



c) メディカルキッズプロジェクト

病院が地域社会との交流を深め、子供たちが安心して通院・入院できるようにとの考えから始められたもので、医師や看護師に模した子供用白衣の病院貸出しや、キャラクター着ぐるみの病院訪問を実施している。



(3) 顧客への貢献

a) 看護師向け憩いの場である「ITONA」ギャラリーの開設

2015年の創業100周年を記念して、主要なエンドユーザーである看護師への「ありがとう」の気持ちを形にするため、日本で初めての看護師のための心のコミュニケーションスペース「ITONA(いとな)ギャラリー」を開設した。



b) 看護師のためのビューティー講座

資生堂ジャパン(株)の協力を得て、医療現場の看護師にふさわしいメイクアップ・立ち居振る舞い等を学べる実践講座を開催している。



(4) 社会貢献

a) 障害者雇用支援

障害者雇用・促進に貢献した事業所として子会社のナガイ白衣工業(株)が選ばれ、厚生労働大臣から表彰を受けた(2016年9月)。



b) 災害支援

SARSやインドネシア大地震、阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、新型コロナウイルス感染症拡大などの災害発生時に、看護協会や日本赤十字社を通じた寄付や白衣の提供、車椅子の寄贈などを実施している。



c) その他支援

国連の食糧支援機関「国連WFP」を支援。また「南三陸 復興桜植樹」をサポートしており、東日本大震災の津波到達地点に桜を植える活動「海の見える命の森」に、被災地である宮城県南三陸町の有志らと協力している。



d) 感染対策商品の新開発/医療機関等に寄付

新型コロナウイルス感染症対策として、再利用可能なリユーサブルマスク(4万枚)、アイソレーションガウン(1万枚)を寄付した。また継続的に医療従事者への応援メッセージを発信している。



(5) 環境への取り組み

2005年にISO14001を取得済み。原材料の裁断くずを再利用したルーフ材加工などの取り組みを実施している。また病院の手術現場向けにリユース商品「コンペルパック」を開発・販売している。従来のディスポーザブルからリユーザブルに転換することで病院内での医療廃棄物削減を可能にし、環境問題の解決に貢献している。



(6) SDGs(Sustainable Development Goals)に向けた考え方

昨今の世界的な潮流であるSDGs(Sustainable Development Goals)に対して、同社の強みである「衣を通じて、医療の現場をサポート」「医療の現場が求める特別な機能性、感性の実現」などを中心に、社会課題の解決に向けた取り組みを行っている。



a) “いのちの力になりたい”

「衣」を通じて医療の現場をサポートし、医療の現場が求める特別な機能性・感性を実現する。



b) 環境

病院向けに環境配慮製品「コンペルパック」の開発・販売をしている。また、環境に配慮した業務体制を確立している(ISO14001取得済み)。



c) 社会への還元

ナガイズムの精神に基づき、事業で得られた利益を様々なステークホルダーに還元する。



d) 新型コロナウイルス感染症対策

具体的には、「マスク/ガウン不足」「感染拡大リスク」に対して、リユーザブル感染対策商品の新開発、「コンペルパック」事業の拡充を進める。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)