ティーケーピー<3479>は14日、2021年2月期第3四半期(20年3月-11月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比18.8%減の322.32億円、EBITDAが同69.1%減の22.45億円、営業損失が19.19億円(前年同期は48.41億円の利益)、経常損失が21.14億円(同32.61億円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が28.56億円(同12.45億円の利益)となった。しかしながら、直近四半期である3Q(9-11月)連結は0.94億円の営業黒字となり、3四半期ぶりの黒字転換を果たしている。



同社は空間再生流通事業の単一セグメントであるが、部門別業績は下記の通り。



◇TKP本体:貸会議室・イベントホール・宴会場などのレンタルスペースを230施設運営(3Q末時点)。さらに、ブライダル会場を運営するエスクリ社との共同ブランド『CIRQ(シルク)』24施設を2020年10月より提供している。新型コロナの緊急事態宣言下の1Qは貸会議室売上が大きく落ち込んだが、2Q以降、試験会場利用・ウェビナー利用など新たな需要の発生により、貸会議室の需要は順調に回復している。3Q累計としては、売上高は前年同期比41.5%減の182.65億円、同営業損失は20.53億円(前年同期は47.14億円の利益)となったが、3Q(9-11月)は1.94億円の営業黒字と、3四半期ぶりの黒字転換を達成した。

当面の出店方針としては、TKP貸会議室の単独出店を再開する他、ブライダル企業等とのアライアンスによって他社の遊休施設を積極的に活用することで、イニシャルコストを一切かけずに、提供可能なスペースを拡大していく戦略を掲げている。



◇日本リージャス社:レンタルオフィス事業を164施設運営(3Q末時点)。顧客の契約期間は平均して1年以上と貸会議室に比較して長いことから、新型コロナウイルスによる悪影響は受けにくく、堅調な推移を続けている。KPIである稼働率は、3Q末時点において、全施設の平均稼働率で67.4%と、損益分岐稼働率の45%程度を大きく上回って推移している。また、出店より2年が経過している施設平均稼働率について同75.8%と高稼働を維持した結果、3Q累計売上高は131.25億円、同営業利益は4.73億円となった。

今後も継続的に出店していく方針で、大型出店の場合はTKPと共同出店で早期黒字化を可能とする戦略。2020年10月、新宿にオープンしたビル1棟型の大型施設についても、2021年3月に赤坂、6月に六本木と来期さらに2棟をオープンする予定である。



◇台湾リージャス社:レンタルオフィス事業を台湾にて13施設運営(3Q末時点)。

台湾において新型コロナウイルス感染拡大は比較的軽微であり、稼働率が維持された結果、3Q累計売上高は8.41億円となったが、のれん償却費等の計上により3.39億円の営業損失となった。なお、コロナ禍においては海外展開の加速は当面凍結しており、台湾については2月に今期初出店を控えているものの、新規出店は抑制の方針となっている。



同日、発表された2021年2月期通期連結業績予想については、保守的な観点からレンジ開示となった。

◇下限値:今回の緊急事態宣言が、仮に前回発令時(2020年4-5月)と同規模レベルで4Q(12-2月)業績に悪影響をもたらす場合。

◇上限値:新型コロナ第3波の影響で、中間決算時点での社内想定よりも下期回復が鈍化しているが、今回の緊急事態宣言による4Q業績影響が比較的軽微の場合。

を前提とした、2021年2月期通期業績予想を、売上高422.13億円〜437.97億円(前期比22.3〜19.4%減)、EBITDA23.27億円〜35.61億円(同77.0〜64.9%)、営業損失32.15億円〜19.81億円(前期は63.17億円の利益)、経常損失31.86億円〜19.52億円(前期は47.53億円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失37.10億円〜29.46億円(前期は17.39億円の利益)としている。



TKPグループは、働き方改革×DX(デジタルトランスフォーメーション)の造語である「Work X(ワークエックス)」を新コンセプトとして定義し、Work Xの推進により顧客ニーズにマッチした多様なオフィス空間を提供する、より豊かな空間再生流通を手掛ける企業へと進化していく。TKPがサテライトオフィス市場に本格参入し、新ブランド『Work X Office(ワークエックスオフィス)』を2021年3月より展開予定で、時間貸しニーズ・期間貸しニーズの両方をバランスよく提供することで収益拡大を目指す方針だ。