■業績動向



1. 2021年3月期第2四半期の業績概要

ムサシ<7521>の2021年3月期第2四半期の業績は、売上高14,180百万円(前年同期比28.6%減)、営業損失185百万円(前年同期は1,127百万円の利益)、経常損失129百万円(同1,153百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失106百万円(同899百万円の利益)となった。



主力の選挙システム機材において、東京都知事選挙があったものの2019年4月の統一地方選挙や同7月の参議院選挙のような大型選挙がなかったことにより、売上高が前年同期比71.6%減となったことが響いた。他の事業もコロナの影響を受けて減収となった。注力しているメディアコンバート事業(情報・産業システム機材の内数)は順調に拡大した。



2. 2021年3月期第2四半期のセグメント別状況

セグメント別及びサブセグメント別の状況は以下のとおりであった。



(1) 情報・印刷・産業システム機材セグメント

セグメント売上高は8,289百万円(前年同期比16.8%減)、セグメント営業損失は110百万円(前年同期178百万円の損失)となった。減収ではあったが、メディアコンバート事業の増加や印刷事業の利益率改善により前年同期比で損失幅は縮小した。



a) 情報・産業システム機材

注力している文書のデジタル化事業(メディアコンバート事業)の連結売上高は、1,924百万円(前年同期比28.5%増)と好調であった。この上半期においては民間企業からの受注が60%、官公庁・自治体からが40%で、増加分(427百万円)の大部分は官公庁からであった。一方で、その他の製品の売上高はコロナの影響もあり低調に推移した。成長が期待されている業務用ろ過フィルターの販売も、この上半期についてはコロナの影響で多くの飲食業が休業したことから飲料需要の減少を受けて不振であった。その結果、サブセグメントの売上高(単体ベース)は3,127百万円(同1.1%減)と前年同期比で微減となったが、コロナの影響があったことを考慮すれば健闘した結果と言えるだろう。



b) 印刷システム機材

印刷システム機材の売上高(単体ベース)は、3,836百万円(同28.4%減)となった。コロナの影響で各種イベントの中止や店舗の営業自粛等により、商業印刷物の需要が減少し、印刷材料の販売が低調であった。また印刷会社の設備投資意欲減退により、機器販売も減収となった。



(2) 金融汎用・選挙システム機材セグメント

大型選挙がなかったことなどから選挙システム機材が大幅減となりセグメント売上高は、1,732百万円(同64.3%減)、セグメント営業損失は81百万円(前年同期は1,256百万円の利益)となった。



a) 選挙システム機材

東京都知事選などの地方選挙向けに機器やシステムの販売は好調に推移したが、前年のように大型選挙(参議院選挙や統一地方選挙など)がなかったことから売上高(単体ベース)は1,162百万円(前年同期比71.6%減)と大幅減収となった。



b) 金融汎用システム機材

コロナの影響による営業自粛などがあったことに加え、金融機関向け貨幣処理機器の販売が設備投資抑制の影響により低迷した。この結果、金融汎用システム機材の売上高(単体ベース)は541百万円(前年同期比19.7%減)となった。



(3) 紙・紙加工品セグメント

医薬品向け高機能紙器用板紙の販売は増加したものの、コロナの影響による経済活動の停滞で印刷用紙や感圧紙を含む情報用紙の販売が需要減少の影響を受けて減少した。また、子会社エム・ビー・エス(株)における感圧紙等の販売も低調であった。この結果、セグメント売上高は4,023百万円(前年同期比18.0%減)、セグメント営業損失は78百万円(前年同期は29百万円の損失)となった。



(4) 不動産賃貸・リース事業等セグメント

おおむね順調に推移し、セグメント売上高は135百万円(前年同期比5.5%増)、セグメント営業利益は84百万円(同9.1%増)となった。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)