■業績動向



1. 2020年12月期の業績概要

RS Technologies<3445>の2020年12月期の連結業績は、売上高で前期比4.3%増の25,561百万円、営業利益で同4.0%減の4,530百万円、経常利益で同3.0%減の5,252百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同7.0%減の2,824百万円となった。売上高は、ウェーハ再生事業及び半導体関連装置・部材等事業の伸長により2期ぶりの増収に転じたものの、プライムウェーハ事業における工場移転の影響により、各利益は2期連続の減益となった。ただ、半導体需要が下期も旺盛に推移したことから、会社計画(2020年7月修正発表値)に対しては売上高、各利益ともに上回って着地した。



営業利益の増減要因を見ると、半導体関連装置・部材等事業で40百万円の増益、本社販管費の減少で220百万円の増益、その他で69百万円の増益となった一方で、プライムシリコンウェーハ製造販売事業で462百万円、ウェーハ再生事業で54百万円の減益となった。



また、主要会社別の業績で見ると、同社(RST)が売上高で前期比22.1%増、営業利益で5.9%増となった。ウェーハ再生事業が堅調に推移したほか、営業体制強化等により半導体関連装置・部材等の販売が大きく伸長した。ただ、営業利益率はコロナ禍の影響による航空輸送費用の上昇や販売構成比の変化等もあって、前期比2.8ポイント低下した。台湾子会社は売上高で前期比39.8%増、営業利益で20.3%増と大きく伸長した。減価償却費の増加等により利益率は低下したものの、12インチ再生ウェーハがTSMCやMicron Technologyなど台湾大口顧客向けに好調に推移した。中国子会社については売上高で前期比12.7%減、営業利益で同53.6%減となった。前述したとおり、8インチプライムウェーハ製造ラインを新工場に移転したことに伴い出荷量が一時的に減少したこと、移転費用等※を計上したことが要因だ。なお、特別損失にも工場移転費用696百万円を計上しているが、このなかには北京工場から山東新工場に移住できない従業員に対する特別退職金や製造設備の移動費用、不要となった設備の除却損等が含まれている。



※移転費用等は主に新工場への移転費用で中国政府から補助金を受領しており、会計処理上は営業外収益に補助金収入を計上している。2020年12月期は補助金収入839百万円を営業外で計上しており、このなかに移転費用に相当する金額が含まれている。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)