■要約



Abalance<3856>グループは、ESG・SDGsを推進するグリーンエネルギーの総合カンパニー。主力の太陽光発電に関しては企画・開発から施工・販売・保守・売電まですべてを手掛けている。また、2020年11月には子会社のWWB(株)が持分法適用関連会社であったFUJI SOLAR(株)の株式を追加取得し連結子会社化するとともに、ベトナムの大手太陽電池パネルメーカーであるVietnam Sunergy Joint Stock Company(以下、VSUN)が特定子会社となった。同社は、太陽光パネル製造も含めた垂直統合型のワンストップソリューションをグローバルに展開していく方針となっている。



グリーンエネルギー事業は、地球温暖化防止に資する温室効果ガスの削減、脱炭素化を志向する世界的な潮流に根差したビジネスであり、VSUNの特定子会社化を契機に新設セグメントとして組み入れた太陽光パネル製造事業と両輪で、企業グループとして更なる持続的成長が期待される。VSUNの太陽光パネルの生産能力は2.6GWと世界上位16社に入る日系では最大のメーカーとなったと同社は説明している。ベトナム現地法人としてASEANエリア内で関税の減免の恩恵があること、また日米欧市場でも需要拡大が見込めることから、生産能力の増強計画を立てており、今後も年率2ケタ台の高成長が続くなど、連結業績をけん引していくものと期待される。



1. 2021年6月期第2四半期累計業績の概要

2021年6月期第2四半期累計(2020年7月〜12月)の連結業績は、売上高で前年同期比278.2%増の11,573百万円、営業利益で同297.2%増の845百万円、経常利益で同625.0%増の881百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同529.2%増の348百万円と大幅な増収増益決算となった。2021年6月期第2四半期よりVSUNの業績が連結に組み込まれたことにより、売上高で8,760百万円、営業利益で545百万円の上乗せ要因が大きく寄与した。発電所の販売は継続しつつ、グリーンエネルギー事業のビジネスモデルを太陽光発電所の販売(フロー型ビジネス)から保有による売電収入(ストック型ビジネス)に軸足を移しており、現在はその移行期にあり、売電収入が今後稼得されることとなる。



2. 2021年6月期業績見通し

VSUNが第2四半期より連結業績に組み込まれたことで、同社は2021年6月期の業績上方修正を2月15日付で発表している。売上高は前期比251.9%増の23,500百万円、営業利益は同207.0%増の1,110百万円、経常利益は同253.5%増の1,080百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同103.5%増の430百万円を見込む。修正については、2020年10月にVSUNの連結化を反映して業績上方修正を行ったが、その後VSUNの業績がさらに上回る見通しとなったため、再上方修正を行っている。ただ、同修正値についても保守的なものと見られる。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)