■要約



SBSホールディングス<2384>は、3PL(物流一括受託サービス)の大手で、積極的なM&Aと物流施設の開発及び流動化による独自ビジネスモデルで成長を続けている。2018年8月にリコーロジスティクス(株)(現 SBSリコーロジスティクス(株))を子会社化したことに続き、2020年11月に東芝ロジスティクス(株)(現 SBS東芝ロジスティクス(株))を子会社化するなど大型M&Aを実現させ、2021年は3PL事業者の国内トップティア(5位以内)に入る見通し。



1. 2020年12月期の業績概要

2020年12月期の連結業績は売上高で前期比0.6%増の257,192百万円、営業利益で同7.7%増の10,960百万円となり、3期連続で過去最高を更新した。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で、企業間物流が打撃を受けたものの、宅配事業の拡大や不動産売却収益の増加で吸収した。事業セグメント別で見ると、物流事業は売上高で前期比横ばい、営業利益で同4.6%減となったが、不動産事業が売上高で同19.8%増、営業利益で同20.4%増となり、収益をけん引した。



2. 2021年12月期の業績見通し

2021年12月期の連結業績は、売上高で前期比47.7%増の380,000百万円、営業利益で同36.8%増の15,000百万円と大幅増収増益となる見通し。新規連結したSBS東芝ロジスティクスの収益貢献に加えて、既存の物流事業も企業間物流の回復が見込めること、また、不動産事業も大型物流施設の一括売却により、さらに収益が拡大することが増収増益要因となる。SBS東芝ロジスティクスの上乗せ効果としては、売上高で約1,050億円、のれん償却後の営業利益で20億円程度を織り込んでいるようで、既存事業ベースで見ると売上高で同約7%増、営業利益で同約19%増となる。物流事業の滑り出しは上々のようで、今後国内外の景気が再び冷え込むようなことがなければ、業績は会社計画を上回る可能性が高いと弊社では見ている。



3. 成長戦略

同社は東芝ロジスティクスを子会社化したことで、3PL事業で国内トップティア入りが確実な情勢となっている。今後は東芝ロジスティクスが保有する物流施設(延床面積で20万坪)の相互利用や、ロボット化推進、海外拠点の最適配置、基幹システムの統合などPMIを進めていくと同時に、サービスラインナップの拡充と競争力強化により、シナジーの創出を図っていく方針だ。また、「IT(情報技術)×LT(物流技術)」を既存施設並びに新規施設で導入し、業務効率やサービスレベルの向上につなげていく。物流施設の延床面積は2020年末の53.1万坪から、2024年末は85.7万坪(東芝ロジスティクス保有の20万坪含む)に拡大し、さらに土地手当済みの物件や既存倉庫の建て替えによる増床なども含めれば、100万坪も視野に入ってきている。こうした成長戦略の推進により、今後も業界平均を上回る成長を続け、連結売上高5,000億円の達成を目指していくことになる。



■Key Points

・3PLと物流施設の流動化ビジネスを組み合わせた独自ビジネスモデルと積極的なM&Aにより成長

・2021年12月期はM&A効果と企業間物流の需要回復により大幅増収増益となる見通し

・M&A戦略や物流施設の新規開発、「IT×LT」の導入により、中期的に売上高5,000億円の達成が視野に入る



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)