■今後の見通し



今後のわが国経済は、消費増税による影響から個人消費も低下する傾向のなか、米中貿易摩擦、世界的なコロナ禍により景気動向の先行きは非常に厳しい状況が続くことが見込まれる。



この間、LeTech<3497>の属する不動産業界では、政府による住宅取得支援策や低金利の住宅ローンなどにより住宅取得環境は依然として良好である一方で、地価の上昇や用地取得競争の激化、建築費の高止まりなどの影響を受けている。さらにコロナ禍によるサプライチェーンや工期の長期化、国内外含めた移動制限や経済縮小からの購買意欲の減退などが不動産市況に大きな影響を与えることが見込まれる。



このような状況のもと、同社はコロナ禍の状況においても比較的市況が安定しており売却も堅調に推移している、同社主力商品「LEGALAND」を含む住宅系収益不動産の開発や住宅系実需不動産の新規開発を推進する。また安定的な収益であり、景気変動に対して価格の下方硬直性のある不動産賃貸事業の再強化は、経営の安全性と効率性を実現し、リスク軽減を図るためのポートフォリオ構築に不可欠であると考え、2021年7月期及び2022年7月期については、収益物件の仕入に改めて注力し、所有不動産の積み増しを実施しながら保有不動産の高稼働運用を行い、トップラインの維持と利益率改善による経常利益の増益に努める方針だ。ただし、2021年7月期については、2019年7月期及び2020年7月期において長期的な収益と引き合いの状況を考慮して物件を売却したことに伴う賃貸収入減少の影響から、営業利益・経常利益は減益となる見込みであるが、当期純利益は特別損失の減少により増益となる見込みだ。



以上から、2021年7月期の業績については、売上高26,643百万円(前期比0.2%減)、営業利益1,209百万円(同32.1%減)、経常利益290百万円(同53.5%減)、当期純利益141百万円(同40.9%増)を見込んでいる。同社ではコロナ禍に伴う不確実性を考慮して、2020年7月期決算発表時の期初予想から変えていないが、第2四半期累計決算において経常利益及び四半期純利益は通期予想を大きく上回っている。まずは期初予想の達成を目指すが、不測の事態が発生しない限り2021年7月期決算は期初予想を大きく上回る着地となりそうだ。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)