ナノキャリア<4571>は10日、遺伝子治療製品VB-111のプラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんを対象とした国際共同第III相臨床試験(OVAL試験)について、国内第1例目となる投与が開始されたことを発表。本疾患は、標準治療法がなく、新たな治療法が強く求められており、新薬の提供に期待が高まる。





同OVAL試験の主要評価項⽬は、OS(全生存期間)のみであったが、FDAとの協議の結果、PFS(無増悪生存期間)が追加され、どちらかの達成により申請が可能になるとしている。OSの結果取得は2023年を予定しているが、PFSの結果は1年ほど早く取得できる。同社は、国内での製造販売承認申請にスムーズに移行できるよう、国内規制当局と協議しながら、着実に開発を進めていく。



同試験の目標被験者数は400例であるが、内、国内被験者数は30例。国際共同試験に途中から日本が参画したため、開発費の削減と開発期間を大幅に短縮できる。同社は、同製品の承認取得・販売を通じた収益化を見込んでいる。



VB-111は、腫瘍血管内皮細胞特異的にアポトーシスを誘導し、さらに腫瘍免疫を惹起する2つのメカニズムを有する遺伝子治療製品。全身投与型の製剤で、卵巣がん以外の固形がんにも適応疾患を拡大する可能性を有している。同社は、VB-111に関し、国内独占開発権および販売権をVBL Therapeuticsから導入している。