■日本システムウエア<9739>の業績動向



3. 財務状況と経営指標

財務状況を見ると、2021年3月期末における資産合計は前期末比2,143百万円増の32,660百万円となった。これは主に、仕掛品の減少があったものの、現金及び預金、受取手形及び売掛金、商品の増加などがあったことによる。負債合計は同101百万円減の9,042百万円となった。これは主に、買掛金、退職給付に係る負債、賞与引当金などの増加があったものの、工事損失引当金、その他流動負債に含まれる前受金、未払消費税などの減少があったことによる。純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い、同2,245百万円増の23,618百万円となった。



以上の結果、流動比率(流動資産/流動負債)は前期末比44.1ポイント上昇の365.4%となり、短期的な支払い能力は極めて高い。また、固定比率(固定資産/自己資本)は同3.9ポイント低下の36.8%となった。固定資産(設備投資等)の調達は、返済期限のない株主資本で十分に賄われており、借入金のない無借金経営を続けている。さらに、自己資本比率は72.3%(前期は70.0%)に上昇し、東証1部の情報・通信業の平均(2020年3月末平均33.7%)を大きく上回り、同社の財務の健全性は極めて高いと評価できる。また、収益性の指標においても、同社のROEは12.3%、ROAも13.4%と、東証1部の情報・通信業の平均の5.7%、7.3%を大きく上回っていることから、同社は高い収益力を確保していると言えよう。



2021年3月期末における現金及び現金同等物の期末残高は、有形固定資産の取得や配当金の支払などの支出を営業活動の結果得られた資金で賄い、前期末比895百万円増の12,383百万円となった。



各キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動の結果得られた資金は1,998百万円(前期比1,888百万円の収入の減少)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上に対し、減価償却費、売上債権の増加、たな卸資産の増加に加え、法人税等の支払があったことによる。一方、投資活動の結果使用した資金は583百万円(同277百万円の支出の増加)となった。これは主に、有形固定資産の取得や敷金及び保証金の差入による支出によるものである。さらに、財務活動の結果使用した資金は520百万円(同28百万円の支出の増加)となった。これは主に、配当金の支払によるものである。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)