パシフィックネット<3021>は14日、2021年5月期連結決算を発表した。売上高は前期比14.4%増の52.24億円、営業利益は同85.5%増の7.67億円、経常利益は同86.9%増の7.63億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同71.6%増の4.96億円となった。度重なる緊急事態宣言の発出、景気の大幅悪化など、コロナ禍のマイナスの影響を受け、かつ、全社員に特別賞与支払いで約74百万円のコスト増があっても、事業構造改革と生産性向上効果が奏功し、過去最高の業績となった。



ITサブスクリプション事業の売上高は前期比34.2%増の29.45億円、セグメント利益は同85.7%増の5.15億円となった。コロナ禍によるPC入れ替え投資の抑制、度重なる緊急事態宣言による商談の長期化により、中長期レンタルの新規受注ペースは計画比減少したが、前期の好調な受注によるストック積上げ、短期レンタル需要、クラウド等のITサービス受注拡大で業績は好調に推移した。新品PCは半導体不足を背景とした世界的な供給難の状態にあるが、同社はレンタル用の新品PCを順調に確保できており、現時点での影響はほとんどなく、今後のPC需要に対応できる当面の在庫も順調に確保できている。この結果、収益拡大がレンタル資産の減価償却費先行やIT人材採用等のコスト増をカバーして増収・増益となり、将来収益のストックも拡大した。



ITAD事業の売上高は前期比4.0%増の21.64億円、セグメント利益は同41.9%増の7.54億円となった。度重なる緊急事態宣言の発出、新品PC出荷台数の減少により、使用済み情報機器の回収台数が前年比で減少した。しかし、利益率の高いデータ消去の好調な受注、オペレーションの効率化やデジタル化等の生産性向上策の効果、市場での品薄感によるリユース・リサイクル品の販売単価の上昇により、売上高は微増、利益は増益となった。



コミュニケーション・デバイス事業の売上高は前期比58.1%減の1.24億円、セグメント損失は0.33億円(前期は0.52億円の利益)となった。観光業界は未だコロナ禍の甚大な影響を受けており、厳しい状況が続いたが、観光以外の需要開拓や、旅行代理店以外の新規顧客の開拓を推進した。



2022年5月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比14.8%増の60.00億円、営業利益が同21.1%増の9.30億円、経常利益が同20.5%増の9.20億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同20.8%増の6.00億円を見込んでいる。なお、この業績予想は保守的に見込んでいるとのコメントも付記している。



また、同日、2021年5月期の期末配当金について、直近の配当予想1株当たり配当金29.00円を1.00円増配し、同30.00円とすることを発表した。2022年5月期はさらに6円増配して1株当たり配当金36円を予想している。