■要約



No.1<3562>は情報セキュリティー機器の企画開発・製造・販売及び保守事業や、OA関連商品の販売及び保守・メンテナンス事業などを手掛けている。



1. 業績動向

2022年2月期第2四半期累計(2021年3月-8月)の連結業績は、売上高で前年同期比33.1%増の6,741百万円、営業利益で同148.4%増の369百万円、経常利益で同81.0%増の384百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同82.7%増の206百万円と各項目で大幅な伸びを見せ、それぞれ過去最高を更新した。同社のメイン顧客層である中小企業において、大企業に比べて遅れていたDXの流れが浸透し始め、ITを活用した業務運営の効率化、事業構築などウィズコロナの新たな時代への対応が喫緊の課題となるなか、同社商材の需要が拡大した。とりわけ情報セキュリティー機器の商品市場においては、ITによる業務の効率化やテレワークの拡大などによって情報危機管理に対するニーズが急速に高まっており、情報セキュリティー機器・サービスに対する社会的需要が一段と増加した。一方、OA機器の商品市場においては、ペーパレス化の進行やテレワークの浸透により、市場の成長鈍化も見受けられた。(株)アレクソンの買収と、それに伴う高付加価値商品の拡販といった複数の成長要素を背景に同社の業績は売上、利益ともに足元で急速に伸びている。特に、卸売のビジネスモデルで大きな課題となる営業利益率については、メーカー機能を担うアレクソン買収をきっかけに大きなメスが入り、改善の傾向にある。それと併せて足元では同様に利益率の高いサブスクリプションモデルの事業も積極的に展開しており、今後の収益性の更なる改善は同社の大きな注目点になると弊社は見ている。



2. 今後の見通し

2022年2月期通期の連結業績は、売上高で前期比9.8%増の13,000百万円、営業利益で同31.4%増の808百万円、経常利益で同13.9%増の794百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同18.6%増の478百万円と増収増益の見通しだ。第2四半期累計の実績の進捗は売上高で51.9%、営業利益で45.7%であり、営業利益の進捗においてやや遅れが見える。ただ、第2四半期においてブランドプロモーションの予算を大部分消化したことが営業利益に響いている状況で、第3四半期以降はその重しは軽くなる見通しだ。これを踏まえると、進捗は順調と弊社は見る。とりわけ、収益性の面で改善が堅調に進んでいる。第2四半期累計ベースでの売上総利益率は前年同期の39.5%から40.3%へと上昇し、営業利益率に至っては2.9%から5.5%へと大幅に上昇した。こうした傾向を踏まえると、通期計画ベースの営業利益率6.2%の達成確度は高く、それに伴って投資家の抱く収益性改善に向けた期待もさらに高まると弊社は予想する。



3. 中長期の成長戦略

同社は中期経営計画のもと、計画終了年度である2024年2月期で売上高15,500百万円、営業利益1,280百万円を目指している。この実現に向けて、同社は「Be a Platformer」を掲げ、中小企業の様々な課題に対して、ハードからソフトウェア、サービスまでワンストップでソリューション提案できる体制を整備し、中小企業にとって不可欠なプラットフォームのような存在を目指している。とりわけ、No.1ビジネスサポートによるストック収益の伸びは高収益化に大きく貢献する。ストック収益の拡大は、投資家の抱く同社の収益性のイメージも大きく変えていくと考える。一般的に卸売りビジネスはスポット取引の積み上げであるが、同社の推進するNo.1ビジネスサポートはサブスクリプション型であるため、契約が続く限り安定的・継続的な収益が見込める。また、同収益は追加コストなく計上し続けるため、会社全体で見た営業利益率の上昇にもつながる。また、M&A・事業提携・新規事業の推進も同社の業績拡大につながる。M&Aについてはアレクソンの買収が成功事例となっており、これをモデルに更なるM&Aも今後打ち出されると弊社は見る。



■Key Points

・2022年2月期第2四半期はアレクソン買収後のシナジー奏功で収益拡大

・2022年2月期通期はビジサポ推進で利益率の改善進む

・中長期ではM&Aや事業提携など大規模展開で成長加速へ



(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)