■業績動向



1. 2022年3月期第2四半期の業績概要

天昇電気工業<6776>の2022年3月期第2四半期の連結業績は、売上高8,620百万円(前年同期比29.5%増)、営業利益19百万円(同413.3%増)、経常利益81百万円(前年同期は21百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益20百万円(同6百万円の損失)となった。前年同期が、コロナ禍の影響で主力の自動車向けが大きく落ち込んだ時期であったことから、前年同期比では回復したが、利益水準はまだ低い。



2022年3月期第2四半期の設備投資額(有形固定資産取得額)は446百万円(前年同期は1,428百万円)であった。一方で、減価償却費(主に金型)は848百万円(前年同期499百万円)と大幅増となり、償却前営業利益は867百万円(前年同期比72.7%増)と高水準となった。そのため、財務基盤はさらに強化されたと言える。



同社で公表されているセグメント状況は、売上高は「日本成形関連事業」が7,064百万円(前年同期比23.0%増)、「中国成形関連事業」が221百万円(同22.8%増)、「アメリカ成形関連事業」が1,190百万円(同101.7%増)、不動産関連事業が144百万円(同0.6%減)であったが、コロナ禍による業績悪化から回復し、不動産関連事業を除き各地域ともに増収となった。



セグメント損益は「日本成形関連事業」が163百万円の損失(前年同期は70百万円の損失)、「中国成形関連事業」が17百万円の利益(前年同期比139.0%増)、「アメリカ成形関連事業」が51百万円の利益(前年同期は47百万円の損失)、「不動産関連事業」が117百万円の利益(前年同期比0.4%減)となった。「日本成形関連事業」の損失が大きくなっているが、主に減価償却費の増加による。





財務内容は改善傾向、自己資本比率は34.2%

2. 財務状況とキャッシュ・フローの状況

2022年3月期第2四半期の財務状況は次のとおり。流動資産は9,673百万円(前期末比1,802百万円増)となったが、主要科目では現金及び預金が前期末比732百万円増、科目変更に伴い電子記録債権を含む受取手形及び売掛金が同3,366百万円減、電子記録債権を含む受取手形・売掛金及び契約資産が4,179百万円増、たな卸資産が同460百万円増の1,677百万円となった。固定資産は10,204百万円(同750百万円増)となった。内訳は有形固定資産が同775百万円増、無形固定資産が同17百万円減、投資その他の資産が同7百万円減であった。この結果、資産合計は19,877百万円(同2,553百万円増)となった。



流動負債は8,030百万円(同934百万円増)となった。主な変動は、電子記録を含む仕入債務の増加83百万円、短期借入金等の増加192百万円などである。固定負債は4,592百万円(同1,515百万円増)となった。主に長期借入金の増加1,199百万円などによる。純資産は7,254百万円(同103百万円増)となった。主に配当金支払いによる利益剰余金の減少30百万円、為替換算調整勘定の増加65百万円などによる。この結果、2022年3月期第2四半期末の自己資本比率は34.2%(前期末39.0%)となった。



また2022年3月期第2四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは831百万円の収入となった。主な収入は、減価償却費848百万円、売上債権の減少567百万円などで、一方で主な支出は、たな卸資産の増加128百万円、仕入債務の減少825百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは456百万円の支出となった。主な支出は有形固定資産の取得による支出446百万円などによる。財務活動によるキャッシュ・フローは399百万円の収入となった。主な収入は長短借入金の増加(ネット)583百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は805百万円増加し、期末残高は3,696百万円となった。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)