■学研ホールディングス<9470>の業績動向



3. 財務状況とキャッシュ・フローの概況

2021年9月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比13,158百万円増加の116,900百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が5,823百万円減少し、固定資産では有形固定資産が3,185百万円増加したほか、JPホールディングスの株式取得(取得総額9,851百万円)等により投資有価証券が12,515百万円増加した。



負債合計は前期末比1,984百万円増加の69,486百万円となった。有利子負債が944百万円、支払手形及び買掛金が116百万円それぞれ増加した。また、純資産合計は前期末比11,174百万円増加の47,413百万円となった。2021年3月に実施した新株売出し及び自己株式処分等により、資本金が1,460百万円、資本剰余金が4,005百万円増加し、自己株式が2,588百万円減少(増加要因)した。また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が1,747百万円増加した。



キャッシュ・フローの状況について見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは収益増を主因として4,441百万円の資金増加となり、投資活動によるキャッシュ・フローは有形及び無形固定資産の取得による支出4,722百万円、投資有価証券の取得による支出12,183百万円等により18,112百万円の資金減少となった。財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式の売却と新株発行による収入8,280百万円、配当金の支払い858百万円等により7,806百万円の資金増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は前期末比5,845百万円減少の18,920百万円となった。



経営指標を見ると、自己資本比率はエクイティ・ファイナンスの実施による自己資本の増加で前期末比5.6ポイント上昇し、有利子負債比率は22.8ポイント低下するなど財務体質の改善が進んでいる。ただ、同社は2021年9月期から2025年9月期までの5年間でM&Aを含めて500億円の成長投資を実施する予定で(DX戦略で250億円、幼児事業及びグローバル事業で250億円)、投資案件の規模によっては一時的に有利子負債が膨らむ可能性がある。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)