■今後の見通し



1. 2022年9月期通期業績予想

レカム<3323>の2022年9月期の業績予想は、売上収益が9,600百万円(前期比44.8%増)、営業利益は480百万円(同127.9%増)、税引前利益は450百万円(同192.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は260百万円(前期は316百万円の赤字)を見込んでいる。



国内外において環境負荷が小さい省エネルギー商品の販売に注力するほか、国内においてはネットワーク商材やDXソリューションの提供にも注力することにより、グローバル専門商社構想の実現を目指す。これらの展開と合わせて感染対策商品は、コロナ禍の収束に拘らず必要な対策商品と位置付けており、ウイルス除菌装置(「ReSPR」商品シリーズ)等の販売にも継続して取り組む。



コロナ禍の状況については、未だ予断を許す状況にはない。しかしながら、感染予防商品である「ReSPR」シリーズのラインナップ拡充による拡販が期待できることや、マレーシア最大のフィリップスブランド照明器具ディストリビューターである、SLWの買収効果により、LEDを中心とした脱炭素商材の販売拡大なども期待されるとフィスコでは考えている。同社子会社であるレカムビジネスソリューションズマレーシア(RBM)の日系企業を対象に培ってきたソリューション営業力とSLWによる代理店網に対する販売力により、直販と卸販売により市場を深掘していく。また、また両社のシナジーによるLEDなどの脱炭素商材や「ReSPR」の販売加速なども期待されるところだ。



2. 事業セグメント別通期予想

(1) 海外ソリューション事業

海外ソリューション事業は売上収益で前期比129.6%増の3,100百万円と大幅な回復を見込んでいる。マレーシア最大のフィリップスブランド照明器具ディストリビューターである、SLWによる売り上げが寄与するほか、RBMとの横展開による相互販売といった形での相乗効果が見込まれ、LEDを中心とした脱炭素商材の販売拡大が期待されるとフィスコでは考えている。また、成長の主軸となる感染症対策商材「ReSPR」の販売についても、日系企業向け直販チャネル、ローカル企業向け直販・代理店チャネル、EC販売チャネルと多面的に展開していく。特にシンガポールの電機部品商社であるGIを持分法適用関連会社とするとともに、「ReSPR」のシンガポールにおける販売を委託する資本業務提携契約を締結している。単独で進出するにはリスクが高いと判断し、シンガポールへの進出を見送っていたが、GIとの戦略的パートナーシップ関係構築によって、日系企業にとどまらず、現地のローカル企業への「ReSPR」導入が加速するほか、「ReSPR」は置き型からダクトタイプなどラインナップを揃えたことで、食品工場など広い施設などでの新規顧客獲得が大いに期待できるとフィスコでは考えている。



また、同社の強みとしては脱炭素製品において、日本ブラント、日本規格の商品を提供している点にある。高価格に見合うだけの高品質な製品を販売しており、価格よりも品質・性能を求める現地優良企業の需要を取り込んでいる。



(2) 国内ソリューション事業

国内ソリューション事業は売上収益で前期比20.5%増の5,700百万円を見込む。コロナ禍におけるニューノーマルにおいて、引き続きテレワーク商材の販売が事業機会になると考えられる。ニューノーマルな働き方を狙って増加するサイバー攻撃が情報セキュリティに対する脅威となるなか、これまでの簡易的なセキュリティから本格的なセキュリティへの需要が引き続き高まるとフィスコでは考えている。2021年6月にUTMなどのネットワークセキュリティ商品を提供する同社子会社ヴィーナステックジャパンは、新商品「Venusense UTM‐170E」の販売を開始している。これまでのUTMではリアルタイムに最新のウイルス等の脅威に適応することができなかったが、「UTM‐170E」においては、新たにラインナップとして追加したVシリーズを搭載することにより24時間、リアルタイムに適応することが可能となっている。LEDを中心とした脱炭素商材の販売を強化するほか、SFA(営業支援システム)導入による営業生産性の向上を図る。



(3) BPR事業

BPR事業は売上収益で前期比10.0%増の800百万円を見込む。新規顧客の営業を強化するとともに既存顧客への受託業務の拡大を図る。パソコンの定型業務をソフトウェアロボットで簡単に自動化するRPA「RET’S ロボ Powered by おまかせRPA」や手書き文字でも高い識字率を誇るAI技術を用いたOCRサービスAI-OCR「RET’S OCR with AI inside」などDXの流れにおいて成長余地の大きい事業分野であるとフィスコでは考えている。



3. 配当予想

同社は、配当性向30%(配当金総額=親会社の所有者に帰属する当期利益×30%)を基準に業績に連動した配当を実施するという基本方針を掲げている。2020年9月期は、有価証券売却益を計上することによって年初計画通りの1株当たり2.0円の配当を行った。2021年9月期は、親会社の所有者に帰属する当期利益が大幅な損失となったことから無配となった。なお、経営責任を明確にするため、役員報酬の減額を発表。2022 年 9 月期においては1株当たり1.0円の復配を計画している。



(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)